アイアンはバッグに2セット…原英莉花の“尽きない悩み” 試行錯誤の春も「焦りはない」

<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 事前情報◇30日◇茨城ゴルフ倶楽部 東コース(茨城県)◇6665ヤード・パー72>

今季7試合で3度の予選落ち。メルセデス・ランキング66位と苦しい春を過ごす原英莉花は、今季最初のメジャー大会を前にしても表情が浮かない。調子を聞かれると「う~ん…って感じ」と苦笑い。まだまだ本調子とはいえないようだ。
その主な理由は、なかなかしっくりこないと明かすクラブセッティングにある。特にアイアンの流れが、どうもハマらない。「ヘッドが見つからず、試したいシャフトが試せない時期が長かった。このクラブの感覚はいいけど、このクラブは…みたいなことが続くと、『スイング(が原因)なのかな?』って思ったり。自信を持って振り切れないことがコース内でチラホラあります」。その調整を急いでいるのが、今だ。

まずは“これ”と納得できる一本を探すため、コースでも試行錯誤を続ける。今週は、今年のオフにミズノから渡された『MX FORGED PRO アイアン』を家から持ち込んでテストしている。バッグのなかには2セットのアイアンがおさまっているが、「これは少ないほう」と笑う。ドライバーのシャフトもグラファイトデザインの『TOUR AD VF』など6本を試した。不安なくスイングし、一刻も早く上昇気流に乗りたい気持ちの表れともいえる。

「この時期はいつもショットがしっくりきていないなかプレーしている」と本人も言うほど、この時期は“鬼門”。今大会も今年が5度目の出場になるが、ここまでは30位(2019年)、54位(21年)、予選落ち(22年)、20位(23年)と、決してスッキリとは言えない数字が並ぶ。

「春先にある一番最初のメジャーで、毎年この場所に来ることは変わらないから、前半の戦い方も試される。この一戦は価値があるし、みんな獲りたいと思っているはず」。そうこの大会の意義を話すが、直後には「なかなか私はいつもこの時期に調整できていなくて」と自虐的に笑う。2勝している「日本女子オープン」など通算5勝のうち4勝は秋に挙げたもの。20年の「JLPGAツアー選手権リコーカップ」と合わせメジャー3勝を誇る原にとって、ここは克服しないといけない試合でもある。

ただ、「成績は出していきたいし大事な時期なのも分かっているけど、ある程度しっくりくるものがあればすぐにスコアに結びつくという感覚もある。アプローチがとんでもないというわけではないし、しっくりきたらポンポンという気もする。焦りはないです」という思いも強い。きっかけをつかむ1本を見つけだし、きっかけをつかむメジャーにしたい。(文・間宮輝憲)

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