クラブの違いがわかる人、わからない人 いったい何が違う? センスの問題?【フィッターに聞く】

あのクラブはああだよね、そのクラブはこうだよね。ギア談義はゴルファーにとって楽しい時間ですが、「違いが全然わからない」とお悩みの方も相当数います。これはセンスの問題なのでしょうか?
確かに、感覚の鈍い人はいます。良いのか悪いのか自分では判断がつかないという人です。実はこの感覚というのは、センスでも何でもなくて、経験値があるかないかによってその差が出てきます。

例えば皆さんは、食事をするとき、おいしい、おいしくないという判断をしますよね。その判断ができるのは、毎日食事を取ることによって自然と経験値が上がっているからです。

クラブも同じ。新モデルが出たと聞いたら打ちにいき、今まで打ったことがないクラブを友達が持っていたらすぐに打ちたがるような人は、頻繁に打ち比べをしてきたことで、自然と経験値が上がっているのです。

経験値を上げるためには、当たり前のことですが、たくさんのクラブを打つしかありません。ただし以前も言ったように、1つのクラブを、その感触を確かめながら1~2球打てばいいので、頑張れば1日でも経験値を積むことができます。それができる環境(中古ショップを併設している練習場など)を探し、経験値を上げながらクラブ選びをしてください。

また、特にシャフトを選ぶ際、「季節は夏と冬、どちらがいいのか?」「時間帯は午前と午後、どちらがいいのか?」などの質問を受けることもあります。

まず季節に関してですが、体が良く動く夏場は夏用のシャフト、体が動きにくい冬場は冬用のシャフトを使った方がいいので、季節ごとに試打した方がいいでしょう。今どきはシャフトを簡単に交換できるドライバーも多いので、ヘッドはそのままにしておき、季節によってシャフトを替えるというやり方でもいいと思います。

また、時間帯に関しては、スタートはたいてい朝なので、朝に試打するというのが理想ですが、これはそれほどこだわらなくても大丈夫です。

それよりも、緊張感を持ちながらクラブ選びをすることが大事です。なぜなら、コースでは緊張した状態でスイングすることが多いからです。

例えば朝イチのティショット。コンペならば10人以上の人に見られながら打つこともあるわけで、そういう緊張状態でもナイスショットが打てるようなクラブを見つけることが大事になってきます。緊張した状態で振れるクラブは、緊張していないときはそれ以上にスムーズに振ることができるものです。

うちのスタジオに来るお客さんでも、「フィッターさんに見られると緊張していつものスイングができない」という人がいますが、「大いに緊張してください」とお伝えします。

皆さんもショップなどで試打する場合は、店員さんを遠ざけたりせずに、“見られた状態”で試すようにしてください。

■吉田 智
よしだ・さとし/クラブメーカーを経て、現在は渋谷にある「プレミアム ゴルフスタジオ」でフィッターを務める。アマチュアだけでなく多くのプロからも信頼され、これまでに女子ツアー5勝、ステップ・アップ・ツアー1勝、シニアツアー1勝をサポートしている

◇ ◇ ◇

●暖かい日が増え、ゴルフ場も緑色に染まってきました。多少曲がってもいいから同組のライバルたちより1ヤードでも遠くに飛ばしたい。そんなアナタには関連記事【もう飛ばないなんて〜】がオススメ。ヘッドスピードの上げ方、効率のいい当て方が満載です。

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