
<ザ・プレーヤーズ選手権 2日目◇15日◇TPCソーグラス ザ・プレイヤーズ・スタジアムC(米フロリダ州)◇7275ヤード・パー72>
前半2つボギーを叩く苦しい展開だったが、そこからバーディ5つを奪いナイスカムバック―。初日の“デジャブ”のようなラウンドを終え、松山英樹は「疲れました」と一言もらした。結果的には連日の「69」でトータルスコアを6アンダーまで伸ばし、上位もうかがえる位置で週末行きを決めたが、その内容は決して納得のいくものではない。
「昨日やっていたことをやれればと思い、悪くはなかった。ただアイアンでミスが多くなってしまったのが前半苦しんだ要因。パッティングも悪かったなと思う」。3パットした14番で最初のボギーがくると、続く15番はパーオンに失敗し、さらに2メートルのパーパットも外れる。ショット、パットがかみ合わず、バーディがないまま後半に入った。
まだこの時点では予選カットラインも気にしながらのラウンドに。だが、そんな状況を変えたのが1番だった。3メートルを決めてバーディ。これで息を吹き返した。「1番で入ったことで(その後も)気分よく打てた」と、本人も振り返るキーホールのひとつだ。その後は、1.5メートルを決めた2番パー5、さらにグリーン左に外しながら約11ヤードから直接沈めてチップインを奪った3番と、3連続でスコアを伸ばしていく。5番でも1つ追加し、決勝進出を確実にした。
4メートルのバーディトライを外した11番パー5で、リズムが狂わされた。「よく分からないミスをしてしまって、そこから(パッティングの)試行錯誤が始まった。『どうやって打てばいいんだろう?』って。最後まで決まることはなかった」。後半も“結果的に入っただけ”という思いが、本人のなかには残る。そのなかで奪った3番のチップインだが、これも「バーディ、バーディで来てたんで、ボギーを打ちたくなかったし、まあラッキーですね」と振り返るだけだ。
30度近くまで気温が上がったコースの気候に加え、そのパッティングの気持ち悪さが疲労感を助長した。ラウンド後は大粒の汗を流しながら練習場へ。確認作業に入った。トップ10にほど近い位置にいるが、残り2日について聞かれると、「今の状態ではそんなことは考えられない。しっかりといい時間にしたい」と話すにとどめる。グリーン上の修正を施し、3日目の快音につなげたい。