「しばらくトラウマに…」涙の最終QT失格乗り越えて 次代のヒロイン候補・菅楓華が待望のツアーデビュー

<Vポイント×ENEOSゴルフトーナメント 事前情報◇14日◇鹿児島高牧カントリークラブ(鹿児島県)◇6456ヤード・パー72>

わくわくしてきた。待ちに待ったツアーデビュー戦。インの9ホールを回って最終調整を終えた18歳ルーキーの菅楓華(ふうか)が声を弾ませた。
「楽しみです。1年目なので失敗を恐れずにチャレンジしていきたい。予選通過を目標に頑張ります」

宮崎・日章学園高3年だった昨年11月の最終プロテストで5位になり一発合格した。5人誕生した2005年度生まれの高校生プロのなか、先陣を切ってのツアーデビュー。初日の第1ラウンドはアウトの第1組スタートで最初にティオフするが、「そう一番バッターなんです。緊張するかな。でも、1球打てば大丈夫だと思います」と強心臓ぶりも発揮し、初陣にも不安はない。

悪夢のような失格も成長するための肥やしにした。昨年の最終QTは5位に入り、今季前半戦の出場権を獲得したはずだった。だが、競技終了後に過少申告が発覚。最終QTから3日後に失格となり、QTランクは最終QTの最終日出場者で最下位の104位となった。失格の連絡があったその日は涙が止まらなかった。バーディだったホールをパーとし、ボギーだったホールをパーとしたスコア誤記。トータルスコアは間違っていなかっただけに、マーカーのミスに菅も気が付かなかった。

「あれからスコアを記入するときはしばらくトラウマみたいになっていました。しっかり確認すればよかった。でも、父に『立ち止まっていては強くなれないよ』と言われ、前を向くことができました」

その日はおなかいっぱいに食べて、悔しさを忘れた。プロデビュー戦となった直後の「JLPGA新人戦加賀電子カップ」は12位。父・浩和さん(57)の言葉を胸に刻み、オフは地元・宮崎でトレーニングに励んだ。167センチ、60キロの恵まれた体は、ひと冬を越えてさらにたくましくなった。

「どんなときも笑顔を忘れずにプレーしたい。ピンをアグレッシブに狙うショットを見てほしいです」

2月29日に高校を卒業。飾りっけのない純朴さが魅力の18歳は、「メークはするようになりました」とはにかんだ。今月1日にはニトリとの所属契約が発表された期待のルーキーは、地元で開催される来週の「アクサレディス」にも主催者推薦で出場する。「いただいたチャンスを生かして、リランキングをクリアできれば」と上位を目指す。(文・臼杵孝志)

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