
2月29日から開催される「ダイキンオーキッドレディス」で新シーズンが開幕する国内女子ツアー。シード入りは逃したが、昨年末のファイナルQTを突破して前半戦に出場する選手を紹介。今回はQTランク25位の三ヶ島かな。
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三ヶ島かなは昨季、2017年に初めて手にしてから守り続けてきたシード権を喪失した。3月に左ヒザじん帯を損傷し、秋までテーピングを巻きながらのプレーを余儀なくされた。シーズンを通して体調不良にも見舞われ、メルセデス・ランキングは66位に沈んだ。
三ヶ島は21年「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」優勝による3年間の複数年シードを保持していたが、それを行使することはなく、ファイナルQTへの出場を選択した。
7年ぶりのQT。ツアー優勝を経験している選手たちも多く出場するなか、「自分の人生のためには出なきゃいけないと思っていた」と自力でレギュラーツアー前半戦出場権を得ようと奮闘した。35位が目安ともいわれるが、初日から38位→29位→31位と一進一退。それでも最終日に「71」で回り、QTランク25位に入った。
ファイナルQT初日には「なんでここにいるんだろうという気持ちもあるし、懐かしい気持ちもある。ネガティブなだけじゃなくて、ポジティブなことも考えられたりしている。ぐちゃぐちゃな気持ちです」と心境を語っていたが、無事、立つべき舞台に“戻る”ことができた。そしてその舞台で目指すのは、シード奪還だけではないはずだ。
7月には28歳の誕生日を迎える。20代前後の活躍が目立つなか、プロ7年目を迎える三ヶ島も“ベテラン”の域に入ってきた。メジャー覇者がここから復活ののろしを上げる。