126位→7位…これぞ“シブコ劇場”! 渋野日向子が「大下克上」で盛り上げたアリゾナでの4日間【米女子23年名勝負】

米国女子ツアーはタイ決戦を皮切りに、いよいよ2024年シーズンが本格的にスタートする。畑岡奈紗、古江彩佳、渋野日向子らに加え、稲見萌寧、西郷真央、吉田優利も参戦。ますますの盛り上がりが期待されるが、その前に昨年の名勝負を振り返りたい。今回は「LPGAドライブオン選手権」。

初めて米国ツアーのシード選手としてシーズンに入った渋野日向子が、優勝を意識する戦いを繰り広げたのが3月のアリゾナ州だった。初日こそ「74」の126位と出遅れながら、2日目に日米通じての自己ベストタイとなる「64」を記録。「めちゃくちゃうれしい。日本と同じですけど、難しさはアメリカのほうが勝ってるから、すごく価値がある」と笑みもこぼれる。

改善されたのがパッティング。初日は左へ引っかけてしまうミスヒットが目立ち、グリーン上でブレーキがかかってしまったが、一夜明けると今度はそこがスコアメイクのカギになった。アドレスでパターを「若干つる感じ」というイメージで臨むと、それが見事にはまった。

3日目もこの“つり作戦”が当たり、自身初めてとなるバックナイン全ホール1パットを達成。これには「ぜんぶ“1”ってはじめて」と、驚きを隠せない。結果的に「65」と2日続けてビッグスコアをたたき出し、順位も32位から7位にアップ。首位と3打差で最終日に入った。

結果的に7位のまま4日間を終えることになったが、初日の低迷からの大カムバックという“シブコ劇場”が、遠く離れた日本を大きく盛り上げた。本人も「初日の位置から考えたら大下克上ですよ。(感覚として優勝争いは)全英以来かな」と語るなど、充実感をにじませた。

ただ昨季はシーズン通じてこの試合が唯一のトップ10入りとなり、シードも喪失。「落ちるところまで落ちた」と、歯を食いしばる一年になった。2024年はそんな苦境からの、見事な“バウンスバック”にも期待したいところだ。

ちなみにこの大会は、笹生優花がアルバトロスを達成したり、古江彩佳が最終日の「65」で一気に優勝戦線をにぎわすなど日本勢の話題が際立った。残念ながら今年はその舞台となったスーパースティション・マウンテンGCでの試合はないが、ひとつでも多くの明るいニュースを海の向こうから届けてもらいたい。

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