
昨年11月、6度目のプロテスト受験で念願の合格を果たした高木優奈が今年の目標を語った。
最終プロテストのファイナルラウンドではミスが続き、同組の選手がアンダーで回る中、自分だけオーバーだった時は「受かるわけない」と弱気になった瞬間もあったという。だが、後半から巻き返してトータル11アンダー・4位でフィニッシュ。悲願のプロ入りを果たした。
その直後に行われたファイナルQTは14位で突破。「JLPGA新人戦 加賀電子カップ(96期生)」では見事に優勝を飾り、存在感を発揮した。
年明けからは同級生の山路晶、2つ下の山口すず夏らとオーストラリアで合宿を張って調整を重ねた。1月にはオーストラリアツアー男女混合の2大会に出場し、19位タイ(女子部門6位)、16位タイ(女子部門4位)と好成績を残した。2月初旬の「ヴィックオープン」でも予選を通過して24位タイに入っている。
今年の目標について聞くと、「優勝」と即答。JLPGAアワードに出席した際、同じヤマハの契約プロ・神谷そらがシーズン2勝を挙げる活躍で新人賞を受賞したのを見て、「新人賞いいなー」と思ったことも明かした。高木が目標を達成すれば、自ずと新人王の座も見えてくる。
一口でルーキーといっても、高木の経歴はやや特殊だ。2019年からTP単年登録者としてツアーに参戦。同年には下部ステップ・アップ・ツアーで優勝も飾っている。だが、TP単年登録の廃止により、2022年からはツアー出場の権利を喪失。そこから“浪人生活”の末にプロテストで悲願成就を果たし、かつての職場へ戻ってくることができた。
「(自分のことを)ルーキーなんて1ミリも思ってないけど、ただいまという気持ちもない。今はとにかく楽しみ」と、ただ胸を躍らせる。もがき苦しんだ日々は無駄ではなかった。“オールドルーキー”が2024年にそれを証明する。