久常涼は“悔しいバーディ締め”で予選落ち パリ五輪出場へ活躍誓う「初優勝した舞台に戻りたい」

<WMフェニックス・オープン 3日目◇10日◇TPCスコッツデール スタジアムC(米アリゾナ州)◇7261ヤード・パー71>

ウェイティングから出場した久常涼は、悪天候に翻ろうされた大会で結果を残すことができなかった。順延により第2ラウンドの18ホールをプレーした3日目は、5バーディ・2ボギーの「68」。伸ばしたもののカットラインには1打及ばず、トータル1アンダー・74位タイで決勝進出を逃した。
現地時間午前7時30分に10番から競技を開始したが、約20分後には雨のため一時中断。それでも同8時13分の再開後に意地を見せた。13番で初バーディを奪うと、折り返しまでに2つ伸ばして望みをつなぐ。ただ後半はグリーン上でなかなかチャンスをつかめない。

「自分が伸ばさないといけない状況だった。一ついいパットが入れば流れも変わったんでしょうけど」。終盤の7番パー3では、ティショットがグリーン左バンカーにはまったが、見事なチップインバーディも奪った。そして、分岐点になった8番パー4を迎える。ここはセカンドをグリーン左奥に外し、そこから再びチップインを狙うホールに。ただ、これはカップをかすめたものの決まらず2メートルを残すと、パーパットを外してしまった。「思ったように打てなかった。その1打ぶん(で予選落ち)ですかね」と悔いを残すホールになってしまった。

カットラインまで2打ビハインドの最終ホールでは、「もう入れるしかなかった」というセカンドショットを2メートルにつけたものの、悔しいバーディフィニッシュに。「すごくキレイなグリーンなんですけど、ダブルブレイクがとても多くて最後読み切れないところが多かった。来年以降へ、いい経験になったかなと思います」。うまくいかなかった部分も“未来”への糧にしていく。

ラウンドできなかった大会2日目は、昼過ぎにコースを訪れ練習に時間を費やした。そしてスタートできない状況を把握し、午後5時頃には宿泊先に戻ることに。そんなトラブル続きで「ギリギリ」というなか、最後に伸ばせたことは評価している。

7日には、パリ五輪ゴルフ競技の2024年度強化指定選手を日本オリンピック委員会(JOC)が発表。中島啓太、蝉川泰果らとともに久常もそのひとりに名を連ねた。会場となるル・ゴルフ・ナショナルは、昨年9月のDPワールドツアー「カズー・フランスオープン」で欧州初優勝を挙げた、思い出の場所。「初優勝した舞台なのでそこには戻りたい。ただいいプレーをしないと(代表には)入れないと思うので、頑張りたい」。世界ランクを基にした五輪ゴルフランキングでは、現時点で松山英樹に次ぐ日本勢2番手と代表圏内にいる。日の丸を手繰り寄せるためにも、米国でのさらなる活躍を誓う。

「メジャーもそうですし、このツアーで優勝できればマスターズにも出られる。そういったところを目指して頑張っていければ、いいかな」。21歳の視線は、さらなる高みに向けられている。

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