シャフトは「全体しなり」と「部分しなり」の2タイプ アナタはどっちが合う?【フィッターに聞く】

純正シャフト、数多くのカスタムシャフトがちまたには溢れている。そこに加えて新しいシャフトも各メーカーから次々と発売されるから、一体どれが自分に合っているのかさっぱりわからない。「ちゃんとその人にピッタリ合うシャフトを絞り込むときのノウハウがあります」というのはツアープロも担当するカリスマフィッター、吉田智さん。詳しく教えてもらった。

今あるシャフトは、大きく2タイプに分けることができます。シャフト全体がムチのようにしなるタイプか、部分的にしなるタイプです。どちらのタイプの中にも、元調子、中調子、先調子がありますが、いわゆる“ダブルキック”は前者の「全体しなり」にしかありません。だからざっくり分けると、「全体しなり」は4種類、「部分しなり」は3種類、ということになります。

そのことを前提にして、まずはどちらのタイプが振りやすいか、その中でどの調子がしっくりくるかを、打ちながら見極める。そして、振り切りやすくて当たりやすいシャフトを絞り込んだら、同じモデルの重量違いやフレックス違いを打ち比べて、ちょうどいいスペックを見つける。基本的には、こういう流れで“ドンピシャ”のシャフトにたどり着きます。もし、いろいろなシャフトを打ち比べられる環境にあるのならば、この段階を踏んで取捨選択をしてはどうでしょうか。

自分はどちらのタイプが合うかをつかむときのカギになるのが、切り返しのリズムです。ゆったりと切り返す人は「全体しなり」が合いやすくて、早く切り返す人は「部分しなり」が合いやすい。スイング中に「1、2の3」と切り返しで“の”が入る人はゆったり派、「1、2」と切り返しで“の”が入らず振る人は早め派なので、その辺りを参考にしましょう。メーカーのカタログや評判などで、そのシャフトがどんなフレーズで紹介されているか、アンテナを張っておくことも大事ですね。

シャフトを試打するときに最も注意してもらいたいことがあります。同じシャフトを何球も打ち続けると、無意識のうちにシャフトに合わせて振ってしまい、自分のタイミングやスイングではなくなってきます。ですから、気持ち良く振り切れる、ミートしやすい、1球目からいい球が出る、といったことをできるだけ少ない球数でジャッジしたいところです。弾道測定器が備わっている練習場やお店で打ち比べてデータを参考にするのも一つです。

シャフトメーカーから新作がリリースされると、とても気になると思います。ただし、自分に合うシャフトが最新モデルの中にあるとは限りません。数年前に出たシャフトでも、発売中ならば選択肢に入れてOK。ツアープロにも何年も前のシャフトを使い続けている選手はいるし、性能が劣るとも言えません。「最新が最善とは限らない」ということですね。

なお、ネット上のオークションやフリーマーケットで売られているシャフトは、それまでに何回も抜き差しされて傷ついたりダメージを受けている可能性がゼロではないのでお勧めできません。

■吉田 智
よしだ・さとし/クラブメーカーを経て「プレミアム ゴルフスタジオ」(渋谷区)でフィッターを務める。アマチュアだけでなく多くのプロからも信頼され、これまでに女子ツアー5勝、ステップ・アップ・ツアー1勝、シニアツアー1勝をサポートしている

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