1年2カ月ぶりVを飾ったネリー・コルダも、タイガーの前では“フツーの女の子”

2022年1月に米フォーブス誌が発表した、前年に最も稼いだ女性アスリートのトップ10。当時22歳のネリー・コルダ(米国)は堂々の9位に輝いた。推定年収は590万ドル(約8億5000万円)、コースで稼いだ賞金は240万ドル(約3億4800万円)ながら、それ以外の契約などでの収入が350万ドル(5億1000万円)と、同年の男性も含む30歳以下のスポーツ界では17位。“新星”女子アスリートとして一気に世界の注目を集めた。
21年はネリーにとっては大飛躍の年だった。開幕2戦目「ゲインブリッジLPGA」で勝利すると、6月には「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」でメジャー初制覇。勢いに乗ったネリーは、8月の東京五輪で“金メダル”を獲得し、堂々の世界ランキング1位にも就くと、あっという間に“女子ゴルフの顔”に昇り詰めた。

身長178センチ、長い手足にブロンドヘアーに青い目で“バービー人形”と呼ばれる。しかし、ネリーは「私はずっと姉や両親の陰に隠れて、静かに育ってきた」と話す。

1998年7月、フロリダ州ブラデントンに生まれた。両親は元プロテニスプレーヤーで、父のペトルはチェコ・プラハ出身で98年に全豪オープンを制したグランドスラマー。母のレギナ・ライフルトヴァーも88年のソウル五輪に出場。さらに、弟のセバスチャンはプロテニスプレーヤーとして活躍中で、姉のジェシカは2011年から米国女子ツアーでプレーするプロと、まさにスポーツ界のサラブレッド一家だ。幼少時から大の仲良しの姉の後について練習場へ出かけて行ったのが、ゴルフを始めるきっかけとなった。

華やかな一家に育ったネリーだが、実はあまり感情を表に出さないのんびりした性格。そのネリーが「最も興奮した出来事」というのは2021年12月、メジャー勝者だけが出場できる「PNC選手権」で初めてタイガー・ウッズ(米国)に会ったことだった。

この年メジャー制覇を遂げたネリーは開幕前夜の記念撮影でトム・ワトソンやリー・トレビノ(ともに米国)らと対面。タイガーはネリーを見つけると「ハイ、ネリー!」と声をかけてきた。「タイガーが私の名前を知っている! 信じられない!」と大興奮。サインももらい、珍しく“フツーの女の子”の一面を見せてくれた。(文・武川玲子=米国在住)

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