「前半はどうなるかと…」 古江彩佳がスイング修正につなげた“ひとつのミス”

<LPGAドライブオン選手権 2日目◇26日◇ブレーデントンCC(フロリダ州)◇6557ヤード・パー71>

前半14番、15番と連続で3パットのボギーを喫すると「若干、気持ちが下がり気味になったりもした」。それでもすぐに連続バーディで“帳消し”にしてしまうのが古江彩佳のゴルフだ。
反撃の狼煙をあげた16番パー4は、ピンチから始まった。ドライバーで放ったティショットが大きく左に出て、着弾地点は砂利のカート道に。「バンカーに似ているなと思いながら打ったんですけど、やっぱり石は気になる。フェースが傷つくことの方が気になりました」。セカンドショットは、より神経を使うことになる。ただ見事なクリーンヒットで“無傷”のグリーンオンを果たすと、続く6メートルのバーディパットをねじ込んだ。

「前半はどうなるかと思った」。ラウンド中の、そんな心境も明かす。ただ、この16番でのミスショットが、修正のための大きなヒントになった。「あ、ここが悪いんだな、となんとなく感じることができて、直すことができました」。涼しげな表情のまま、サラリとそのポイントを言語化する。

「トップに上げる時にアップライトになってしまい、(クラブが)カット軌道になってしまっていた。でも私はドローを打とうとするから、左にしか出ないという傾向になっていたのかなって。なので、少しインサイドにフラット気味に上げるよう意識し直しました」

続く17番パー5のティショットも左に出たが、3打目を2.5メートルにつけバーディを奪った。この“ダブルバウンスバック”により、一気に流れを引き寄せる。後半1番でもスコアを伸ばすと、ベタピンショットの3番、2メートルを決めた4番では連続バーディ。6番でも1つ追加し、終わってみれば前日の「68」を上回る「67」を記録した。後半にはショットの不安はかなり薄れていた。

ひとつのミスを、修正に結びつける材料にするのはさすがの一言につきる。ラウンド中に問題を解決する、ということについては、「できたりできなかったりですけど、なんとなく、というのは気づけることが多くなってきた」ともいう。これが“精密機械”ともいえる安定感のひとつの要因にも感じられる。

見事なカムバックでスコアもトータル7アンダーまで伸ばし、首位のネリー・コルダ(米国)と3打差の3位タイで決勝ラウンドに入ることができた。先週は優勝争いのすえ4位。そこで通算20勝目を手にしたリディア・コ(ニュージーランド)も、しっかり同じ順位に並んでいる。「強い人が多いけど、しっかり自分は自分のゴルフに集中して頑張るだけ」と週末を見据える。(文・間宮輝憲)

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