
先週の米国男子ツアー(PGA)「ザ・アメリカンエクスプレス」で、33年ぶりとなるアマチュア勝利を達成した20歳のニック・ダンラップ(米国)。今週24日から行われる「ファーマーズ・インシュランス・オープン」(米カリフォルニア州、トリーパインズGC サウスC)も出場予定だったが、欠場となった。
「人生が変わる出来事から24時間が経過して、ファーマーズ・インシュランス・オープンへの出場を取りやめることにした。自宅のあるアラバマに帰って家族、友達、チームメートと過ごしたい。このような機会を与えてくれたファーマーズ・インシュランス、アメリカンエキスプレスにとても感謝している」と発表した。
ダンラップはプロ転向をすればPGAツアーのメンバーとなり、2026年シーズンまでのシードを獲得し、さらに今季高額賞金の“シグネチャー・イベント”への出場権を得るのだが、優勝後の会見では「すべては前進しているが、ぼくがプロ転向することはぼくだけの問題ではなく、多くの人に影響を及ぼすこと。それはチームメート、コーチ…彼らは当然今週のあとにぼくがプロ転向するとは考えていなかったはずだ。だからぼくは彼らとじっくり話し合って、それから決断をしたい」と今後の進路を保留した。
いまダンラップに与えられた権利は、24年シーズン中であれば、いつプロ転向をしてもPGAツアーのメンバーになれること。また、同年のPGAツアーシーズン終了後30日内にプロ転向をすれば、25年シーズンからツアーメンバーとしてPGAツアーをプレーすることができることだ。だが、アマチュアを続行すれば、同年春の全米大学体育協会をアラバマ大の一員としてプレーすることができるという状況だ。
ファーマーズ・インシュランス・オープンを欠場して、大学や家族らと話し合いを持つと話したダンラップ。もしプロ転向を決断すれば今季の“シグネチャー・イベント“第2戦で2月1日から行われる「AT&Tペブルビーチプロアマ」(米カリフォルニア州、ペブルビーチGL)への出場が可能となる。(文・武川玲子=米国在住)