古江彩佳の同伴競技者は“65億円”の現役メジャーリーガー 脅威のパワーに「どこまで行くんだろう?」

<ヒルトン・グランド・バケーションズ・トーナメント・オブ・チャンピオンズ 2日目◇19日◇レイクノナG&CC(米フロリダ州)◇6608ヤード・パー72>

単独首位で迎えた古江彩佳の第2ラウンドは、なかなかチャンスが訪れない苦しい展開。それでもなんとか「71」と1つ伸ばし、トップの座を守った。
苦しんだ大きな要因が、コースコンディションの変化。前日の夕方に降った大雨などの影響で軟らかくなったグリーンに手を焼いた。「ウェッジショットのバックスピンが計算しづらかった。奥にキャリーさせるという部分がうまくできない場所は多々ありました」。前半でスコアが動いたのは4番のボギーのみ。一時は首位から陥落したが、それでも後半2つのバーディでうまくスコアをまとめた。

しぶといゴルフも目立った。7番パー4ではセカンドをグリーン右に外し、それが同伴競技者のボールと当たる“アクシデント”も。その処置を終えて段の下からパターで寄せた3打目は、カップまで2.5メートル残したが、続くパットを決めた。11番のパーも2メートルのパットを沈めたもの。ヒヤヒヤする場面を乗り越えて、なんとかボギーを1つに抑えた。

そんなラウンドでは、同伴競技者のプレーにも驚かされることに。プロとセレブが一緒にプレーする特別形式の大会で、2日目はジェフ・マクニール氏(米国)と回った。この人物は、ニューヨーク・メッツに在籍する現役バリバリのメジャーリーガー。2022年にはナ・リーグで首位打者に輝き、昨年1月に4年総額5000万ドル(約65億円)で契約延長したスーパースターだ。日本が世界一に輝いた23年のWBCでは、決勝を戦った米国代表の一員としてもプレーしている。

バットをクラブに握り替えても、そのスイングから放たれるボールは鋭い。これには古江も「すごくパワーがあって、『どこまで行くんだろう』っていう感じのドライバーショットでした」と驚くしかない。

マクニール氏がクリーンヒットした最終18番のボール落下地点は、古江の打球のはるか先。「50(ヤード)は余裕で置いていかれていましたよね。キャリーで余裕で越されていくので、すごいなと思います」。ラウンド後には記念撮影もして「ミーハーですね」と笑ったが、思い出に残る時間になった。海外のトップアスリートの力強さを肌で感じられるのも、この大会の醍醐味(だいごみ)だ。

大きく伸ばすことができずに、リディア・コ(ニュージーランド)と並ぶトップタイにはなったが、最高の位置で週末に入れることに変わりはない。「リーダーで出ていくのはプレッシャーもある。そのなかで、まだ1位をキープできてるのは良かったと思います」と評価する。「早めに優勝もしたいと思っているし、すごくいい位置。意識しながら頑張りたい」。開幕戦勝利への決意をにじませた。(文・間宮輝憲)

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