
<ソニー・オープン・イン・ハワイ 2日目◇12日◇ワイアラエCC(米ハワイ州)◇7044ヤード・パー70>
米国男子ツアーの2日目が終わり、トータル2アンダー・65位タイまでの82人が決勝ラウンドへ進出。歴代覇者の松山英樹は第2ラウンドを5バーディ・3ボギーの「68」で回り、トータル2アンダーで薄氷の予選通過となった。
「5アンダーくらいはいきたかったけど、ショットもパットもなかなか思うようにいかなかった」。前半は2番から連続ボギーを喫するも、5番パー4、9番パー5でバーディを奪いイーブンに戻す。後半の出だし10番パー4では、ティショットをドライバーで打って見事ワンオン。ツーパットでバーディを奪った。
12番パー4ではティショットが右のラフへ。グリーンを狙うライン上には3本のヤシの木が生えており、スタイミーな状況だ。松山は低い球で打ち、ヤシの木をくぐり抜けたボールはグリーン手前にワンバウンド。奥のエッジまで転がり、アプローチを寄せてパーセーブした。13番パー4でもセカンドショットで木がかかったが、低い球でグリーンを捉えた。日本人のギャラリーはその2ホールのセカンドショットを見て「松山くん、本当にすごいね、かっこいいよ」と感嘆の声を漏らす。ピンチを脱するリカバリーショットで観客を楽しませた。
14番パー5では約10メートルのファーストパットを打ち切れず、3パットのボギー。そのあとは15番で2メートル、16番では4メートルとバーディチャンスにつけたが、2パットのパーという結果になってしまった。「途中良かったんですけど、最後のほうはまたバタバタしていた。もう少し時間がかかるかな」と納得のストロークにはほど遠い。
だが、上がり2ホールで連続バーディを奪取した。17番パー3ではティショットをピン右手前約4メートル、18番パー5ではきのうに引き続きセカンドから直ドラでグリーンを狙い、グリーン右サイドのギャラリースタンド手前からアプローチで2.5メートルにつけてカップイン。連続バーディ締めで週末への切符をたぐり寄せた。
「ストロークは良くないけど、結果入ってくれたので良かったと思います」。最終グリーンではたくさんのギャラリーが松山に大歓声を送った。
松山がショットを打つ前に行う素振りの動作に変化があった。フォロースルーでの手元が以前よりも低い位置にきていたのだ。スイング変更に着手しているようだが、「それが結果につながってないので、何とも言えないですね」と歯切れは悪かった。「いいものはいいし、悪いものは悪いという感じ」と、まだしっくり来ている様子ではない。取材を終えると練習場へ移動し、コーチである黒宮幹仁氏とスイング確認。あすのムービングデーに向けて調整を行った。(文・高木彩音)