
コッパ・イタリア準々決勝が10日に行われ、ラツィオとローマが対戦した。
“永遠の都”ローマに本拠地を置く2チームによる伝統の一戦“ローマ・ダービー”が、コッパ・イタリアの準々決勝で実現。現在リーグ戦で3連勝中と好調を維持するラツィオは、日本代表MF鎌田大地がベンチスタートに。一方、アウェイ扱いで『スタディオ・オリンピコ』に乗り込んだローマは、アルゼンチン代表FWパウロ・ディバラやベルギー代表FWロメル・ルカクらが先発に起用された。
試合は、一発勝負の緊張感が伝わる堅い展開が続く。ダービーらしく激しい球際の攻防が随所に見られるものの、互いにシュートは3本ずつと大きな決定機を作れず前半は終了してしまう。
スコアレスで迎えた後半立ち上がりの48分、ようやく両者通じて最初のビッグチャンスがラツィオに訪れる。前線からプレスを仕掛けたフェリペ・アンデルソンが、ハーフライン付近の右サイドでボールを奪取。そのままスピードに乗ったドリブルで縦に抜け出すと、右足から放たれたクロスにマッティア・ザッカーニが頭で合わせる。しかし、枠を捉えたヘディングは、ローマのGKルイ・パトリシオに右手で弾き出されてしまう。
すると、直後のコーナーキックの流れから、ラツィオのバレンティン・カステジャーノスがローマのディーン・ハイセンと接触してPKを獲得。キッカーを務めたザッカーニが冷静にGKの逆を突き、51分にラツィオが先制した。
勢いに乗るラツィオは、57分に華麗なパスワークから右サイドを突破。右サイドバックのマヌエル・ラッザリが右足でグランダーのクロスを供給すると、マイナスの折り返しに反応したマティアス・ベシーノが右足を振り抜く。だが、低くコントロールされた強烈なシュートは、ゴールの右へとわずかに外れてしまった。
リードを許したローマは、この試合の後にイラン代表へと合流するサルダル・アズムンや、ステファン・エル・シャーラウィを投入するなど、精彩を欠く攻撃陣の活性化を狙うが、なかなかゴールに迫る場面を作ることができない。
そんななか、88分にローマが決定機を生み出す。左サイドでボールを受けたレオナルド・スピナッツォーラが、ラツィオのボックス内に大きなロングパスを蹴り込む。アズムンが相手DFと競り合い、体勢を崩しながらアンドレア・ベロッティに繋ぐと、フリーな状況から左足でシュートを放つ。ボールはラツィオのGKクリストス・マンダスに弾かれ、こぼれ球にロレンツォ・ペッレグリーニが詰め寄るが、いち早く反応したマンダスに掻き出されて得点には至らない。
その後、互いに1人ずつ退場者が出た試合は、そのまま1-0で終了。勝利したラツィオは、ユヴェントスvsフロジノーネの勝者と4月3日に開催される準決勝・ファーストレグで対戦する。
【スコア】
ラツィオ 1-0 ローマ
【得点者】
1-0 51分 マッティア・ザッカーニ(PK/ラツィオ)