直ドラ競演が受賞も… 岩井明愛・千怜ツインズが選ぶ『ベストショット』は妙技“片手アプローチ”

“最強姉妹”として今季の国内女子ツアーを引っ張った岩井明愛・千怜のツインズが、20日に行われたJLPGAアワードに出席。色違いのチェック柄スーツ姿で参加した二人は、メディア賞『ベストショット』部門でダブル受賞となった。
年間で最も印象に残り、技術的にも記録的にも残る、プロが成せる究極の一打――。それに5月「RKB×三井松島レディス」のプレーオフでの“直ドラ競演”が選ばれた。史上初の双子プレーオフに挑み、勝負の行方は山下美夢有を加えた三つ巴に。2ホール目(18番パー5)での2打目でそのドラマは生まれた。

「あのときは私が先だった。3番ウッド(の選択肢)もあったけれど、ドライバーでも届く距離だったので、みなさんを盛り上げたい気持ちもあって」と先に明愛がドライバーを振り抜くと、それを見ていた千怜は「やりそうだなというのは少し予想していた。お、やっぱりなと。期待を裏切らないと思った」。感化されたかのようにドライバーをバッグから抜き、明愛よりさらにグリーン近くまで運んだ。そして千怜が勝ち抜き、優勝を飾るというフィナーレだった。

とはいえ、これはメディア賞。本人たちが選ぶ、今年のベストショットはどれだろうか。

千怜は「RKB(三井松島レディス)プレーオフの直ドラ」とキッパリ。試合ではおろか、練習でもほとんど試したことがなかったという戦術を、双子プレーオフという場面で成功。そして勝利をさらった。忘れられない一打になったのは、もちろん言うまでもない。

一方の明愛はというと、直ドラ…ではなく「ニチレイレディスの片手打ちチップインバーディ」を挙げる。こちらも史上初となる姉妹での最終日最終組を実現させ、山下の背中を追った大会。8番パー4の3打目、バンカーのフチにボールが止まり、通常のスタンスは取れない状況だった。ボールが右足の外側にあり、右腕1本でクラブを握ったアプローチは、イメージ通りに転がってカップに吸い込まれた。

千怜もこのシーンを『明愛のベストショット』としてチョイス。意見をぴったりと合わせた。

今季に点数をつけるならば「100点」と声をそろえた二人。明愛が「複数回優勝を目指して、千怜と一緒に今年以上に歴史を作りたい」と来季を見据えれば、千怜は「この舞台(アワード)に立てたし3ツアーズにふたりで出られた。国内5勝を目指して、海外メジャーでトップ5で上がれるように頑張りたい」と意気込む。ワクワクするような楽しいプレーを魅せたツインズから、来年も目が離せない。

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