“コロコロトラブル”から絶品アプローチも 西村優菜が濃密だった1年の締めくくりへ「もう一日しかないのは寂しい」

<CMEグループ・ツアー選手権 3日目◇18日◇ティブロンGC(フロリダ州)◇6556ヤード・パー72>

ツアー参戦1年目のシーズンで最終戦までたどり着いた西村優菜は、トータル9アンダーの22位タイで今季を締めくくる最終日のラウンドに向かう。4バーディ・2ボギーの「70」と大きく伸ばせなかった3日目は、「ショットが荒れてしまっていて、なかなかチャンスもないなか苦しいラウンドになってしまった」という一日になった。
2番でボギーが先に来て、その後もパーを並べる展開。だが後半に入ると15番を終えるまでに一気に4つ伸ばした。ただそんななか迎えた最終18番では、トラブルに見舞われた。セカンドショットがグリーン左奥の池に落としてしまうと、競技委員を呼び、傾斜地にドロップ。しかし構える前にそのボールがコロコロと転がり、再び池に落ちてしまった。

結論から言うと、今年のルール改正により、ドロップ、プレース、リプレース後に止まったボールが、風や傾斜などの「自然の力」で動いた場合などはリプレースすることが義務になったため、これは無罰。だが、コース内ではやはり不安にもなったようで、「ここ(ドロップした場所)は止まらないだろうと思って。他の選手も『上から打てたよ』と言っていたので、上から打たせて欲しいなと思ったんですけど、なんかかたくなに(傾斜地にドロップと言われて)…」。

最後はモヤモヤを抱えながらのプレーになったが、そこからのアプローチはフェースを大きく開いて、技ありの寄せに。「ラフとフェアウェイの境目にしか置けなかったので、あまりいいライではなかったけど仕方ないと思って。とにかく思い切ってやるしかない状況だったので、(フェースを)開いていきました。自分の思い通りの球が飛んでくれました」。まさに1年間に米国生活の集大成ともいえるプレーを見せ、なんとかボギーで切り抜けた。

昨年末の予選会(Qシリーズ)を24位で終えたことで、今年の前半戦は出場できるか分からない試合でもその会場に行き、出番を待つ日々も過ごした。リシャッフルを突破した中盤戦以降も、ポイントランキング80位以内の選手が手にするシードを目指しギリギリの戦いを続けた。10月の「ウォルマートNWアーカンソー選手権」で優勝争いを繰り広げるなど、ようやく秋になりシード入りを確実にし、このフロリダでのエリートフィールドでもプレーできている。

「もう一日しかないのは寂しいですね。でも最後なので、楽しんでできたらいいかなと思います」。あすは長く、濃密だった2023年の締めくくりになる。

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