極寒の松山決戦はバーディ合戦必至⁉ キーワードは“飛んで曲がらない”【大西翔太のSHOWTIME】

<大王製紙エリエールレディスオープン 初日◇16日◇エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)◇6575ヤード・パー71>
 
残り2試合となった国内女子ツアーは、3月以来の四国が舞台。シーズンの佳境を迎え、年間女王、シード権争いと様々な思いが交錯する中、戦いを制するのは誰なのか。青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める大西翔太氏が展望を占う!
■今週は寒さが敵!
 
11月も後半に入り、真冬並みに寒さを記録する日本列島。この松山も例外ではなく、「寒いです!」と開口一番、大西氏は口を開く。「このコースは、山の上の方にあるから、麓から来ると5度ぐらい(気温が)下がってくるイメージ。寒さ対策が重要になってきます。今週は“敵が寒さ“です」と説く。
 
昨年は、トータル21アンダーで飛ばし屋・藤田さいきが11年ぶりの通算6勝目を挙げた。今年のコースの印象は、「ラフは去年より短いので、“飛ばし屋が有利“だと思います。グリーンも硬くないので、転がりはすごく良いと思いますし、今年も優勝スコアは20アンダーを超えてくると思う」とバーディ合戦を予想する。
 
「寒くなってくると、振れている人がちょっと振れなくなってくる。元々振れていない人はもっと振れなくなってくるので、飛んでくる人の方が優位になってくるかなと思います」。寒さに強い飛ばし屋が有利、大西氏はそんな展望を思い描く。
 
■優勝候補は“飛んで曲がらない”この3人
 
そんななか優勝本命に挙げるのは、2021年の今大会を制している原英莉花だ。「彼女は“飛んで曲がらない”。見ている感じでは、パッティングの調子も上がってきていると思う」。今季初優勝した10月の「日本女子オープン」以降、なかなか優勝争いに絡むことができていないが、2年ぶりの今大会Vに期待を寄せる。
 
次点で挙げるのは、今季1勝を挙げ、トップ10を14度も記録するなど、安定した成績を残す小祝さくら。「状態は本当にいいと思いますね。あと今シーズン中にもう1勝、と燃えていると思いますよ。それが練習場の姿からも伝わってきます。さらに彼女は北海道出身なので、寒さにも強いと思いますし」と太鼓判を押す。
 
そして、飛ばし屋と言えば、今季トータルディスタンスでトップに立つ神谷そらの存在も忘れてはならない。「彼女も飛んで曲がらないですし、そこまで気温が上がらなかった4月の「フジサンケイレディス」を勝っている。去年、12月のQTでも結果を残しているし、寒さにも強いと思います。3勝目もあるんじゃないですか」とすでに2勝を挙げているルーキーを優勝候補3番手に挙げた。
 
さらに、「連覇、期待してます!」とディフェンディングチャンピオンの藤田さいきにも注目。極寒の松山で行われるバーディ合戦を制するのは果たして。
 
解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める。16年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。ゴルフをメジャースポーツにと日夜情熱を燃やしている。21年には澁澤莉絵留ともコーチ契約を結んだ。プロゴルファーの大西葵は実の妹。YouTube『大西翔太GOLF TV』も好評で、著書『軽く振ってきれいに飛ばす!! 飛距離アップの正解』が発売中。

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