シュトゥットガルトがドルトムントとの上位対決を制す…フル出場の伊藤洋輝は同点弾の起点に

 ブンデスリーガ第11節が11日に行われ、シュトゥットガルトとドルトムントが対戦した。

 シュトゥットガルトは今季開幕から好調を維持し、第8節までで7勝を挙げていたものの、現在は2連敗を喫している。一方のドルトムントも開幕から9試合を6勝3分と無敗で駆け抜けたが、前節はバイエルンとの“デア・クラシカー”で0-4と大敗を喫した。互いに前節のゲームを落とした中、勝ち点「21」で並ぶ3位シュトゥットガルトと4位ドルトムントの直接対決はどちらが制するだろうか。

 シュトゥットガルトに所属している伊藤洋輝は3試合連続のスタメン出場。今節は左のセンターバックで起用されている。原口元気はベンチからのスタートとなった。対するドルトムントはマッツ・フンメルス、ユリアン・ブラント、カリム・アデイェミらが先発に並んでいる。

 試合は立ち上がりからシュトゥットガルトが多くのチャンスを作っていく。10分にはヴァルデマール・アントンからのスルーパスで最終ラインを破ったデニズ・ウンダヴが、GKグレゴール・コベルに倒され、シュトゥットガルトがPKを獲得。キッカーのクリス・ヒューリッヒはゴール右下を狙ったが、ここはGKコベルに阻まれた。シュトゥットガルトは3試合連続のPK失敗で、先制のチャンスを逃している。

 その後もシュトゥットガルトがゴールに迫る場面を数多く作り出しながら、なかなかゴールネットを揺らせずにいると、36分にはドルトムントが反撃。敵陣中央でニコ・シュロッターベックからのパスを受けたマルセル・サビツァーがターンして右に預けると、ライアン・リエルソンがダイレクトでグラウンダーのクロスボールを送る。ニアサイドに飛び込んだブラントには合わなかったものの、ファーサイドで待っていたフュルクルクがダイレクトで押し込み、ドルトムントがこの試合最初のシュートを得点に繋げた。

 試合を優位に進めながら先制点を許したシュトゥットガルトは42分、伊藤の対角フィードに反応したジェイミー・レヴェリングがボールを収めると、中央のスペースへスルーパスを供給。走り込んだウンダブが左足で流し込み、シュトゥットガルトが試合を振り出しに戻して前半は終了した。

後半に入っても試合の様相は変わらず、シュトゥットガルトが怒涛の攻撃を続ける。ドルトムントはなかなか決定機らしいシーンを作り出せなかったが、62分には右サイドでボールを持ったリエルソンがクロスボールを送ると、1度は伊藤に跳ね返されたものの、クリアボールをロイスが回収。ダイレクトで繋ぎ、ボックス内で待っていたサビツァーが反転からボレーシュートを放ったが、ここは左ポストに嫌われた。

 逆転まであと一押しが足りないシュトゥットガルトは、67分にセール・ギラシとヨシュア・ヴァグノマンを投入する。ケガによる離脱が続いていたギラシは、これが3試合ぶりのブンデスリーガのピッチ。今季のブンデスリーガで既に14ゴールを記録しているストライカーをピッチに送り出した。

 すると82分、シュトゥットガルトに逆転のチャンスが到来。カウンターの場面でボールを持ち運んだエンツォ・ミロがスルーパスを送ると、抜け出したシラス・カトンパ・ムヴァンパが、飛び出してきたGKコベルに倒される。主審は笛を吹いてペナルティスポットを指差し、シュトゥットガルトにこの日2度目のPKが与えられた。キッカーを務めるのは、エースストライカーのギラシ。ゴール左隅に鋭い一撃を沈め、シュトゥットガルトが逆転に成功した。

 試合はこのままタイムアップ。3位と4位の直接対決はシュトゥットガルトに軍配が上がった。これでシュトゥットガルトはブンデスリーガ3試合ぶりの白星を記録。伊藤はフル出場を果たし、原口に出番はなかった。一方、敗れたドルトムントは今季初の連敗を喫している。

 次節はインターナショナルマッチウィークを挟んで25日に開催される。シュトゥットガルトは敵地で長谷部誠が所属しているフランクフルトと、ドルトムントはホームで板倉滉が在籍するボルシアMGと、それぞれ対戦予定だ。

【スコア】
シュトゥットガルト 2-1 ドルトムント

【得点者】
0-1 36分 ニクラス・フュルクルク(ドルトムント)
1-1 42分 デニズ・ウンダヴ(シュトゥットガルト)
2-1 83分 セール・ギラシ(PK/シュトゥットガルト)

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