なんてったって私は“自称”アイドル! イ・ボミ引退試合で菅沼菜々が受け継ぐスターの意思

<NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 3日目◇21日◇マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6495ヤード・パー72>

首位から出た菅沼菜々が2バーディ・1ボギーの「71」。トータル12アンダーとして尾関彩美悠と並び首位タイにつけ、ツアー2勝目を目指す。「今日は、ピンの位置が簡単じゃなくて、風とかも読みづらい部分もあって、スコアがあんまり伸びなかった。でも、周りもあんまり伸びてなくて、やっぱ難しかったんだなと思います」とムービングデーを振り返る。
前半3番でバーディを奪うと、その後は、パープレー。そして、迎えた15番パー5だった。ティショットをドライバーで放つと、球は大きく右へ曲がり、ボールは林を越えたレッドペナルティーエリア内のカート道へ転がるトラブル。「ちょっと力んじゃいました。でもあんなに右へ行くと思わなかったですけど」とこの日、最大のピンチを迎えた。

そこから2打目を直接打つことはあきらめ、1罰打を献上して、3打目はレイアップ。残り105ヤードの4打目も風に戻されてピンそばには寄らず、8メートルのパーパットを残した。そこから「入らないと思った」というロングパットをねじ込んで見事パーセーブ。「“劇パー”でした」と笑顔で話した。

続く、16番でバーディを奪うと、最終18番も2度バンカーにつかまり、「バンカーを1回で出なかったのは初めてです、記憶にはない。スタンドから『頑張れ!』って言われて、最近ではいちばん恥ずかしかったです」とこのホールをボギーで終える。

2日目は7アンダーをマークするも、3日目は耐えるゴルフに終始した。「やっぱりずっとバーディが来なくてチャンスにもつかずにちょっと落ち込む時もあったんですけど、キャディさんと楽しく全然関係ない話をしたりとかしてたので、毎回しっかり切り替えて1打1打を打てたかなって感じです」と精神的な成長も実感できた。

今大会で『スマイル・キャンディ』の愛称で日本の多くのファンに愛されたイ・ボミ(韓国)が日本ツアーから引退した。その後継者との声には「それは申し訳ないです。私は“自称“アイドルなので」と謙遜。それでも「小さい子やいろんな世代の方にも華やかな場所なんだと思ってもらいたいので、明るく楽しくやりたい。笑顔でやり続けたい」とボミの思いを引き継ぐことを宣言した。

「2勝に限らず、3勝、4勝としていきたいので、壁と思わず通過点にしていきたいと思います」。次世代型“自称”アイドルが勝利へと突き進む。(文・神吉孝昌)

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