結婚後未勝利のまま引退のイ・ボミ 悩んだ夫のイ・ワンさん 「自分のせいでダメになったのじゃないかと」

<NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 2日目◇20日◇マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6495ヤード・パー72>

2015、16年に賞金女王に輝き、日本女子ツアーの一時代を築いたイ・ボミ(韓国)が日本ツアーでのラストゲームを終えた。
当時20歳だった07年に韓国でプロデビューしたボミは、その3年後の10年に3勝をあげ韓国ツアーの賞金女王に輝いた。

次に目指すステージを模索していたボミ。米国女子ツアー通算21勝を誇るインビー・パーク(韓国)を始め、韓国のトップ選手は米ツアーへの挑戦を目指すが、ボミは日本に活躍の場を求めた。

「すごく迷った。韓国選手は米国に行くのが夢。私も賞金女王なので順番的にはそうなると思ったけど、移動距離がしんどかったし、英語もできない。家族も韓国にいるので、米国に行くと寂しいかなと」。置かれた自身の状況を加味し、日本でのプレーを決めた。

そこから、日本ツアーで21勝。15、16年には2年連続で賞金女王に輝き、隆盛を極めた。しかし、18年には、スイングの不調に陥り、トップ10は1試合もなく賞金シードを失ってしまった。

そんな中、翌19年に韓国人俳優のイ・ワンさんと結婚し、人生の伴侶を得た。そこからの目標は結婚してからの1勝。しかし、その願いは届かず、今大会で日本ツアーを引退することとなった。

「付き合ってから、ずっといいゴルフができなかった。優勝してうれしい気持ちを伝えたかった。できなかったのは残念ですが、本当に彼のおかげ。ゴルフをやめたいと思っていた時もあったけど、お母さんと一緒に応援してくれた」。

一方、夫のイ・ワンさんにもプレッシャーがかかっていた。「自分のせいでダメになったのじゃないかと、落ち込んだこともあったけど、その時は彼女がボクを励ましてくれた。そうやってお互いに支えあってきょうがある」と夫婦で支え合った。

これからは、夫婦二人の時間が増える。イ・ワンさんは、「彼女は10歳から25年ゴルフを頑張ってきたので、第2の人生は1から100までボクが支えていきたいと思っている」とこれからも夫婦二人三脚で歩み続けることを誓った。(文・神吉孝昌)

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