
<バンテリン東海クラシック 2日目◇29日◇三好カントリー倶楽部 西コース(愛知県)◇7300ヤード・パー71>
ルーキーの前田光史朗が4バーディ・2ボギーの「69」をマークし、首位と3打差のトータル6アンダー・5位タイと初優勝が狙える好位置で折り返した。中島啓太や蝉川泰果と同い年の23歳はスニーカー集めが趣味。優勝賞金でプレミアがついたレアものゲットを狙っている。
前半を2バーディ、2ボギーのイーブンで折り返した前田は後半に入って、11、12番と連続バーディ。11番パー4では2打目を2メートルにつけ、12番パー5では2打目をカラーまで運んだ。「ティショットは荒れていて、フェアウェイに行く回数は少なかったんですけど、外したところはアプローチで耐えて、フェアウェイに行ったホールではチャンスを作れていたと思います」。2日間ともフェアウェイキープは6回にとどまったが、スコアはしっかり伸ばしてきた。
同じ関東出身ということもあり、賞金ランキングトップに立つ中島とは小学生のころから試合で度々顔を合わせてきた。「中学3年のときに啓太が『日本アマ』で2位になって、そこからは差をつけられるばかりでした」。日大に進学後は東北福祉大のエースだった蝉川と何度も同じ組でプレー。「団体戦とか、プレッシャーのかかるところでスコアを出してくるのでさすがだなと思っていました」。現時点でライバルとは呼べない関係のようだが「追いつきたい」という気持ちは常に持ってきた。
2週前の「ANAオープン」では初のトップ10入りとなる2位タイでフィニッシュ。「自分でもできるんだと自信になりました」。次に目指すのはもちろん初優勝。高校3年生だった2018年に初めてツアーに出場した思い出深いこのトーナメントで達成できれば、これ以上ないストーリーだ。
趣味はスニーカー集め。コラボ物の「ナイキ エア・ジョーダン」など、10足ほどを自宅に飾っている。「履くつもりはないんで観賞用です。専用のシューズケースも買って、保存状態に気をつけています」。コレクターの世界だけにプレミアがつけば、値段は青天井。「抽選に当たって定価で買えたものもあるし、プレミアがついているものを買ったこともあります。自分はまだ稼げていないんで、高くても4~5万円ぐらいですけどね。優勝したら? いろいろ買えますよね(笑)」。前田のコレクションに飛びっきり高価な一足が加わる日も決して遠くはなさそうだ。(文・田中宏治)