
バルセロナがシャビ・エルナンデス監督との契約延長で合意した模様だ。スペインメディア『ムンド・デポルティーボ』を筆頭に各メディアが10日に報じている。
シャビ監督とバルセロナの現行契約は今シーズン限りで満了を迎える。シャビ監督の手腕を高く評価しているクラブは、契約の“ラストイヤー”に突入したことを受けて延長に向けた交渉に着手。当初はジョアン・ラポルタ会長の任期が満了となる2026年6月30日までの契約延長に向けて動いていたものの、最終的には1年間の契約延長で合意したという。2025年6月30日までの新契約が結ばれる見込みだ。なお、新契約におけるシャビ監督の年俸は大幅に上がると報じられている。
現時点でクラブから正式発表はされていないものの、13日に予定されているデコSD(スポーツディレクター)との最終階段を経て、正式なアナウンスが届けられる予定だという。9月のインターナショナルマッチウィークでシャビ監督はわずかな期間の休暇を取っており、クラブに戻ってから契約書にサインするスケジュールのようだ。
現在43歳のシャビ監督は現役時代、“ラ・マシア”(バルセロナの育成組織)で着実に成長を遂げた後、1998年8月18日に行われたスーペルコパ・デ・エスパーニャ・ファーストレグのマジョルカ戦でトップチームデビューを飾った。以降はバルセロナの中心選手に君臨し続け、17シーズンにもわたって活躍。公式戦通算767試合出場85ゴール184アシストを記録し、8度のラ・リーガ、4度のチャンピオンズリーグ(CL)など計「25」ものタイトルを獲得した。また、スペイン代表としても113試合のピッチに立って12ゴール25アシストを記録し、FIFAワールドカップ南アフリカ2010では優勝に大きく貢献した。
バルセロナを離れた後はカタールのアル・サッドで4シーズンプレーし、2018-19シーズンに現役を引退。その後は指導者としての道を歩み、現役引退直後にアル・サッドの指揮官に就任した。就任直後から監督としての手腕を発揮し、2020-21シーズンのカタール・スターズリーグ(カタール1部リーグ)無敗優勝を筆頭に合計7タイトルを獲得。2021年11月にアル・サッドとの契約を解除し、解任されたロナルド・クーマン(現:オランダ代表)の後釜として、古巣のバルセロナに監督として帰還していた。
シーズン途中の監督就任となった2021-22シーズンはCLでグループステージ敗退の憂き目を見ており、ラ・リーガも2位で終えていた。しかし、初めてフルシーズンを指揮した昨季は4シーズンぶりのラ・リーガ優勝に加えて、スーペルコパ・デ・エスパーニャ制覇も達成。一方でCLは2シーズン連続のグループステージ敗退に終わっており、今季はラ・リーガ2連覇に加えてCLでも“復権”を目指すシーズンとなる。