
<ポートランドクラシック 2日目◇1日◇コロンビア・エッジウォーターCC(オレゴン州)◇6467ヤード・パー72>
「前半なんとか伸ばして、後半にもつなげたかったんですけど、3パットしてから失速して悔しいラウンドになりました」。10番スタートの前半は快調に3つスコアを伸ばした渋野日向子だったが、折り返し直後の1番で3パットのボギーとしたところから流れが一変。後半は3ボギーと苦しんだ。
渋野がよく口にするイヤな3パットのボギー。「1番で3パットしてからすぐに切り替えたつもりだったけど、次も同じミスしてしまって」。2番パー3ではティショットを左のバンカーに打ち込み、3メートルに寄せたがこれを外し連続ボギー。3番はパーとしたが、「これ以上落としたくないところで短いのを外しちゃって悔しかった」と、4番では80センチほどのパーパットを外し、またも3パットボギー。流れを取り戻せないまま予選ラウンドを終えた。
「いい感じに回っていたのに、なんでやろ?」とは素直な感想。初日の「67」に続き、通算27ホール消化時点でトータル8アンダーまで伸ばしリーダーボードのトップも見えた矢先の自滅。「位置的にも伸ばしたかった。むしろ伸ばしたい気持ちが強かった」と悔やむ1日だが、なぜ前後半で突然に姿を変えたのか。
その変化の心の内を渋野はこう表現する。「流れが変わる怖さをしょっちゅう思っている」と、いい流れから突如として崩れることもある最近の調子には不安が拭えない。「いいゴルフができるから、また頑張ろうと思う。悪かったら悪かったで、『頑張らんと』と思うし」と、気持ちの面が大きいという。
「どれだけ負の流れがある中で抑えられるかというのは自分の課題でもある。今日はことごとく負の連鎖にハマりましたけど」。4ホールで3ボギーを喫したあとはバーディチャンスを作り出しながらイーブンにまとめた。流れを引き戻すための最善のプレーは見せたが、結果には結びつかなかった。
とはいえ決勝ラウンド進出はこれで確定。「あと2日戦えるのでしっかり頑張りたいと思います」とすでに気持ちは決勝での巻き返しに向く。久々の上位フィニッシュへ。残り36ホールで負のイメージを払拭する。(文・高桑均)