中島啓太が1差2位の好発進! “ツノ型”の新パター投入と、パッティングコーチの存在

<フジサンケイクラシック 初日◇31日◇富士桜カントリー倶楽部(山梨県)◇7424ヤード・パー70>
 
賞金ランキングトップを走る中島啓太は、「メジャー級」のセッティングという富士桜CCでの第1ラウンドを、5バーディ・2ボギーの「67」で回り、3アンダー・2位タイと好発進を決めた。
中島が好ラウンドの要因として挙げたのが、出だしの「ナイスボギー」。1番パー4は490ヤードと長めのミドルホール。「ティショットを曲げてしまって、レイアップは成功したんですが、100ヤードぐらいの3打目がグリーンに乗らなかった。そこから2メートル半ぐらいのボギーパットを決めきれたのは一番大きい」と、スタートからピンチを迎えるもボギーで耐えた。
 
そんなナイスパットを決めた中島の手には、“ツノ”が生えた小ぶりヘッドのニューパターがあった。中島といえば、アマチュア時代からブレード型のイメージが強い。今年は5月の「〜全英への道〜ミズノオープン」からは、テーラーメイドのブレード型ノンインサートパター『TPリザーブ B11』を握ると、5試合連続で最終日最終組を回る快進撃をみせた。それが今大会では同シリーズのツノ型、『TPリザーブ M21』に変更している。
 
「先週のKBCオーガスタから本当にパッティングがよくなかった。本当にダメだったので、もうイチからやり直す感じです」と思い切ってチェンジし、いきなり好スコアを叩き出した。
 
グリーン上での高いパフォーマンスの陰には、パッティングコーチの橋本真和氏の存在も。「今週から来てもらっています。細かいところよりもアドレスの向き、ラインに対しての目線だったり、視野の広さなどをチェックしてもらっています。今週は特にグリーンが難しいので、ラインの見え方をしっかり確認してもらいました」。
 
橋本コーチにも話を聞いてみると、「中島プロみたいに上手い選手でも人間なので、その日その日のズレが起こってしまう。ズレてきたものを戻す調整がメインで、何か新しいことをしたり、変えていることはないです。アドレスがふとした瞬間に崩れていくときもあるので、そういうことが起きないかどうかを気にして見ていました」と、アライメントに重点を置いている。練習ラウンドでは1パット、1パット、さまざまな角度から確認する姿があった。
 初日のラウンド後も、練習グリーンで中島が読んだラインに対して真っすぐ打てているかを器具を活用しながらチェック。「ラインの読みと、自分の思っているスピード感と、打ち出し方向が合っているのか」(橋本コーチ)。1回ずつラインを読み直し、ボールをセットして打つ。この地道な作業を繰り返し行い、今季3勝目へ狙いを定めていく。(文・高木彩音)

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