ロストボールって飛距離が落ちるの!?

ロストボールというと、傷は多少ついているもののボールの性能にそれほど違いがあるとは思っていない人も多い。実際どうなのかを、ドライバー、アイアン、アプローチで分けて検証してみた。
検証に使ったボールは2021年に発売されたテーラーメイドのTP5x。10個入りのロストボール(1800円)と未使用のニューボール10個を各3球ずつ打ち、「フライトスコープ」で計測した。テスターはティーチングプロの橋本潜。橋本プロのヘッドスピードは44m/sでの結果である。
 
調査の結果、ロストボールとニューボールのドライバーの平均飛距離はほぼ同じだが、弾道が大きく異なった。フライトスコープの数値を見ると、ロストボールはニューボールより初速が約2m/s低下し(65.0m/sから63.1m/s)、キャリーが8ヤードダウン(244.4ヤードから235.8ヤード)。しかし、スピン量が約300回転減少して(2170rpmから1879rpm)、ランが大幅に伸びた(19.4ヤードから27.1ヤード)。「今回は比較的新しく状態のいいロストボールでテストをしましたが、ロストボールはニューボールに比べて打感が硬くて軽く感じました。通常ロストボールは池から集めたものが多く、一定の期間、水や紫外線に晒されることで反発力が落ちた可能性があります。また、ロストボールは個々の球で弾道のバラつきが大きく、初速が低下して飛距離が落ちるものもあれば、スピン量の低下でニューボールより飛ぶものもあります。しかも、ディンプルが削れていたり、表面の傷によって方向性にもバラつきが出ました。ドライバーではそこまで影響がなくても、アイアンやアプローチでは精度が落ちる可能性がありますね」(橋本プロ)
 
では、アイアンでの比較はどうか。7番アイアンで試したが、ドライバーと同様、ロストボールは初速とスピン量が低下した。ドライバーほどランがでないため、トータルの飛距離も、ニューボール160.4ヤードに対し、ロストボール155.6ヤードとなった。この5ヤードの違いは大きい。
 
もうひとつ、アプローチではどうか。「ドライバーと同様、ロストボールは打感が硬く、球離れが早く感じます」(橋本プロ)という。数値的には、サンドウェッジによる50ヤードのアプローチでニューボール6575rpmに対し、ロストボールでは5774rpmと800回転のスピン量の減少が見られた。
 
こうした結果を踏まえると、ロストボールは値段の優位性はあるものの、やはりボールは新しいほうがいい、といえそうだ。

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