“まくりのみなみ”が2位で決勝へ 米ツアー初の優勝争いは「自分の研究をしながら」

<AIG女子オープン 2日目◇11日◇ウォルトン・ヒースGC(イングランド)◇6881ヤード・パー72>
 
「16番が短いパー5。2パットでバーディだから安心してティショットもセカンドショットも打てる」。そんな“補給ポイント”の存在が、勝みなみの、この2日間の“まくり”を支えている。初日、2日目ともに耐えて、耐えて、終盤のご褒美を受け取った。
いつスコアを落としてもおかしくない状況を、ギリギリで切り抜けた。前半8番ではティショットが、右バンカーのヘリ部分、下り傾斜の面に止まる。極端にツマ先下がりの2打目でグリーンを狙うことになった。ただこれを乗せるどころか、ピン3メートルにつくチャンスに変える。「目の前に花があって、高く上げれば越えるけど、トップすると突き刺さるような感じ。そこは自信を持って。自分はやることをやるだけと思って打った結果、ピンに真っすぐ飛んでくれてパーは獲れるな、と」。ついたラインが右からの傾斜と難しく、バーディにはならなかったが、ここをきっちりとパーで乗り切る。
 
さらに11番パー5でも、ティショットが乱れ右のバンカーへ。一度出した後の3打目も、再びグリーン右手前のバンカーに吸い込まれた。しかし、その後のリカバリーショットがピン1.5メートルにピタリ。ここもナイスパーで耐えた。13番のボギーで、前半6番で奪っていたバーディを帳消しにする形になったが、そこからラッシュが始まった。14番で再び1つ伸ばすと、16番パー5は4メートルからイーグル逃しのバーディ。そして18番では8メートルのバーディパットをねじ込み、一日を締めくくることができた。
 
「失敗してもいい方向にいってくれた。運がありましたね」。そのガマンの時間について、ラウンド後こう振り返る。「ティショットがきのうよりあやしかった」と、フェアウェイキープは前日の11回から7回に下がったが、それでも「69」と3つ伸ばした。初日も1つ落として迎えた16番でイーグルを奪うと、17番もバーディで一気に浮上。勝負強さを発揮している。
 
今季から参戦する米ツアーでの最高順位は、3月の「DIOインプラントLAオープン」の7位。ただこの時は最終日に「63」をマークして後方から追い上げたもので、予選は29位での通過だった。しかし今季最後のメジャー大会は、首位と5打差の2位タイで決勝に入った。「アメリカにきて、初めていい位置で予選通過をして迎える3日目。どれだけ今の実力でできるかが試せる」。“やっと”という思いは強い。
 
「次もさらに次もこういう結果が増えるように。楽しみもあるけど、アメリカツアーでは初めてなので、どうなるのか。自分の研究をしながら頑張りたい」。日本では「日本女子オープン」連覇(2021、22年)など7勝を挙げたが、新天地ではここまでなかなか思うような結果を残すことはできていない。全英を終えるとシーズンも終盤戦に入る。この大舞台で、勝みなみの“大まくり”が見られるか。(文・間宮輝憲)

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