
<フリードグループ・スコティッシュ女子オープン 2日目◇4日◇ダンドナルドリンクス(スコットランド)◇6494ヤード・パー72>
23歳のバースデーになった8月4日を、西村優菜はホッと一安心し終えることができた。初日に4オーバー・92位タイと出遅れたものの、2日目にボギーフリーの「68」と挽回。スコアもイーブンパーまで戻し、39位タイで決勝ラウンドに進んだ。
「ひさびさにボギーなく回れた気がしますし、ショットがまとまってくれたのもひさびさ。すごくうれしかったです」。5番のパー5で2オンに成功し最初のバーディを奪うと、その後も18番のバーディ締めなど3つスコアを伸ばした。惜しいパットもあったが、「全体的にはパットはよかった。後半はしのぐ時間帯もあったけど、そこをガマンできたのもよかった」と、プレー内容にも合格点を与える。
初日はショット、パットともに課題を口にしていたが、この日は特にショットのテンポを意識することで修正に成功した。特に左から吹く風に苦手意識を持ち、そこでのミスも出ていたが、「そういう風が吹いても、とにかくテンポだけを大事にしようと思い、毎ショットそれを唱えていました」と、とにかく徹底。フェアウェイキープは初日の9回から12回に、パーオン数も10回から13回に回復した。
調整ではいい感触を得ても、それが結果にあらわれない歯がゆい時間を過ごしてきた。そんななかでの好ラウンドだっただけに「きょうの意識はシンプルでよかった」とうなずく。午後組ながら、比較的、風がおさまっていたことも幸いした。「きょうの自分をほめてあげたい」。見事なカムバックだった。
23歳の誓いも「うまくなりたい。それだけです」とシンプル。「もう年を取りたくないです」と笑いながら冗談も飛び出す。宿泊先の周辺には、外食できるような場所もないため「家で静かにしておきます(笑)」と、バースデーパーティはささやかなものになりそうだが、翌日もコースでプレーできることが何よりもうれしい。
首位に立つ渋野日向子との差は12打あるが、少しのガマンで一気に順位が上がるのがリンクスのゴルフでもある。土曜日は雨予報も出されているため、大きな順位変動も十分に考えられる。「どんどん難しくなるセッティングだと思うので、きょうのテンポを意識しながら、残り36ホールをプレーしたいです」。新たな一年の初戦をいい形で終え、来週のメジャー大会へとつなげたい。(文・間宮輝憲)