
<アムンディ・エビアン選手権 初日◇27日◇エビアンリゾートGC(フランス)◇6523ヤード・パー71>
日本ツアーからスポット参戦で今季メジャー2試合目を戦う岩井千怜には、苦しいスタートとなった。1バーディ・4ボギーの「74」で回り、3オーバーの98位タイ。65位タイまでの予選通過ラインに2打及ばない状況で、2日目を迎えることになる。
1番をボギー発進とすると、7番パー5で2つ目のボギー。日本ツアーで4日間を戦ってから渡仏し、疲れや慣れない環境への戸惑いも感じながらのプレーだったが、「初めのほうは、自分の気持ちが自分でも分からなくて、何をしたいんだろうと思いながら」とうまく流れに乗ることができず。持ち味のひとつであるアイアンショットも縦距離が合わずに苦戦し、後半に入っても11番、13番でボギーとして落ち込んだ。
だが、15番パー5でこの日唯一のバーディを奪取。「最後のほうになって、ちょっとずつ、自分のゴルフができてきた」と、あすにつながるようなエンディングで初日を締めくくった。
“ふわふわ”してしまった序盤の心境については、「気持ちがああなったのって、初めての経験」と振り返るが、スタート時の気持ちの作り方は、大事なポイントのひとつでもある。「後半のプレーがあしたは最初からできたらいいなと思うので、落ち着いてスタートすることですね」と序盤の滑り出しに警戒する。
午後組で迎える2日目は、カットラインを意識しながらの戦いを強いられる。「でも、もうアンダーを出すだけ。またあした、スタートするときはきょうと違う気持ちだと思うので、自分の技術を引き出せるラウンドにしたい」と話す21歳。前戦の海外メジャー「全米女子オープン」は2日目に崩れるも予選通過。今回は伸ばすことが必須となりそうだが、まずは観客を沸かせるような“らしい”プレーを魅せ、エビアンの週末への切符をつかみにかかる。(文・笠井あかり)