
<全米女子オープン 初日◇6日◇ペブルビーチGL(米カリフォルニア州)◇6509ヤード・パー72>
開幕前「この地に立てることが誇り」とペブルビーチでのプレーを楽しみにしていた渋野日向子だが、その憧れのコースは厳しい表情で前に立ちふさがった。1バーディ・6ボギー・1ダブルボギーの「79」。7オーバーと出遅れたラウンド後には「ボロボロですね」と言って、自らのプレーを切り捨てた。
スタートホールの10番でティショットを右に曲げるトラブルからダブルボギーを叩くと、続く11番もボギーが来てしまい、いきなり3オーバーのビハインドを背負うことになった。16番でも1つ落とし迎えた17番パー3では、ティショットを50センチにつけるスーパーショットを繰り出しようやく初バーディを奪ったが、結果的にこれが唯一の見せ場になってしまう。
後半に入っても5番から3連続ボギーと苦戦。上がりの9番でも1つ落とし、終盤5ホールで4つのボギーを叩くことに。リディア・コ(ニュージーランド)が3オーバー、ネリー・コルダ(米国)も4オーバーと世界ランク上位勢も手を焼いた午後組のコースに翻ろうされてしまった。
国内で戦った「宮里藍サントリーレディス」、そして2週前の「KPMG女子プロ選手権」で採用していた10本の指で握るベースボールグリップから、これまでの左手人差し指と右手小指を引っかけるインターロッキングに戻し臨んだ。これについては「プレッシャーがかかったり、緊張感がある中でのショットでなかなか思うように体が動かせなかったですけど、その中でもいいショットはあったりした。そこは前向きにとらえたい」と、手ごたえも感じられる。あとは納得のいくショットを少しずつ増やしていき、自信につなげたい。
明日への課題としては「体の使い方」をあげる。海風に加え凍える寒さと、タフなコンディションのなかでも、しっかり取り組んでいることを表現していきたい。あすは午前組でのプレー。カットラインを気にしながら回ることにはなるが、週末を戦うために伸ばすことは必須条件だ。「やるだけなんで頑張ります」。風光明媚なコースで、巻き返しへ意地を見せる。