長いラフ×砲台グリーンは方向性重視! 連覇かかる相棒も調子上向きです【大西翔太のSHOWTIME】

<資生堂 レディスオープン 事前情報◇28日◇戸塚カントリー倶楽部(神奈川県)◇6605ヤード・パー72>

千葉での連戦を終えた国内女子ツアーは神奈川へ。4日間大会3連戦の2試合目を制するのは誰なのか。ディフェンディングチャンピオンとして臨む青木瀬令奈のコーチ兼キャディを務める大西翔太氏が、展望を語る。
■井上誠一らしさ満載、攻略のポイントは?

かつて「日本オープン」も行われた名門・戸塚カントリー倶楽部は井上誠一氏が設計。「ちょっと砲台めで、受けグリーン。グリーンの奥に行ったら寄らないし、サイドからのアプローチもグリーンの傾斜が強いから寄りづらいですね」と、名匠らしいセッティングとなっている。

さらにその難しさを引き立たせるのが、ラフの長さとグリーンのコンパクション。「ラフが長くてフライヤーになりやすいですし、グリーンのコンパクションも硬い。フェアウェイから打つと止まるけど、ラフからは止まらないので、フェアウェイキープが大事になってきます」とティショットの重要性を開口一番に挙げる。

2グリーンでグリーンは小さめ。さらに砲台となれば、手前からトントンと転がして狙うのも難しく、狙ったところにピタリと止める球が必要になる。ひとたび奥にこぼれてしまえば、「奥はラフが全部逆目になっているから、そこから寄せることは難しい」。逆算して考えていけば、「飛距離よりも方向性重視。刻むという選択も出来たほうがいい」と、いかにフェアウェイを歩くことができるかがポイントになる。

具体的な例を挙げれば、12番のパー4は333ヤードと距離は短いものの、フェアウェイ幅は15ヤード程と狭いという。「フェアウェイが絞っているところが多いです。ラフに入ったところから芝が長いので、しっかりとフェアウェイをヒットできる選手が上位に来るでしょう」と分析した。

■連覇にも期待です!

「スコアが出る感じではないけれど、優勝は2桁アンダーになるでしょう」と予想するなか、注目選手として最初にあげたのは、連覇のかかる相棒・青木瀬令奈。「連覇できるのは彼女だけ。昨年も毎日60台をマークして優勝できましたし、コースの相性はいいと思います」と期待を込める。ここまでの今季フェアウェイキープ率は「78.6499%」で2位と、好調だ。

いまは球筋を「フェードからドローに変えているところ」と調整しているところだという。「球を捕まえるのが、青木プロの調子のバロメーターでした。それができてくることで、さらに調子が上がってくるのではないかと思います」と、自身初となる大会連覇、年間複数回優勝を狙っている。

さらに挙げたのは菅沼奈々。初優勝が待たれるひとりでもあるが、ドライバーショット、とりわけ直ドラのうまさを話す。「直ドラは右にパーンって曲がりやすいんですが、菅沼選手の直ドラはつかまっているんです。パー5で2打目もフェアウェイの落としどころが狭いですが、しっかり置けることが強みでもあります」と話す。

そして、今季国内メジャー初戦を制した吉田優利にも注目する。「ショットの状態を見ていると、調子が良くみえます。きれいなドローボールを打てていました」と、持ち球に磨きがかかっている様子。昨年は2打差の2位タイで終えており、コースのイメージも良さそう。先週も4位タイで終えており、「このあたりでもう1勝くるのでは」と感じている。

現在メルセデス・ランキング1位、2位につける山下美夢有、申ジエ(韓国)が不在の戸塚を制するのは? 「飛ばしだけでないコースだからこそ、誰にもチャンスがある。初優勝者が生まれるかもしれないし、若手の選手にも頑張ってもらいたいですね」と期待した。

解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める。16年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。ゴルフをメジャースポーツにと日夜情熱を燃やしている。21年には澁澤莉絵留ともコーチ契約を結んだ。プロゴルファーの大西葵は実の妹。YouTube『大西翔太GOLF TV』も好評で、著書『軽く振ってきれいに飛ばす!! 飛距離アップの正解』が発売中。

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