蝉川泰果は8番でディボット跡に入る不運から流れ失う「ウワッと思った感情がもったいなかった」

<ゴルフパートナー PRO-AM トーナメント 最終日◇21日◇取手国際ゴルフ倶楽部(茨城県)◇東コース(6804ヤード・パー70)>

首位のジュビック・パグンサン(フィリピン)を1打差で追って最終日をスタートした蝉川泰果。きょうも飛んで曲がらないドライバーの安定感は抜群で、バーディ量産を予感させた。しかし、8番ホールでドライバーショットがディボット跡に入る不運から流れを失い、逆転優勝は叶わなかった。
きょうは1番ホールからトラブルに遭う。ドライバーはナイスショットも右のラフ。そこからのセカンドショットはグリーンを大きくオーバーした。「残り164ヤードのアゲインストを9番アイアンで打ったんですけど、明らかに飛びすぎました。180キャリーは絶対にしています。ライ的に短いラフだったので、少しだけフライヤーを計算したら、全然ダメでしたね」。

グリーン奥からのアプローチはカメラの“やぐら”が邪魔になるため救済を受けたが、これはピンに寄せられずボギー発進となった。反対に同じ最終組を回るパグンサンはバーディとして、いきなり3打のビハインドを背負う。

その後は2つのバーディを奪って1打のビハインドに戻したが、8番パー4で落とし穴が待っていた。ドライバーで打った蝉川のボールは、ヒールに当たったのか少しだけ大きくフェードして、わずかに右のラフに入った。残り距離が短いため、ラフでもウェッジでピンを狙っていけるはずだった。しかし、蝉川がセカンド地点に行ってボールをのぞきこんでみると、ボールはディボット跡の中にあった。

普通に打つことはできなかった。打ち込んで終わりのスイングでボールは低く飛び出し、グリーン奥のラフが刈り込まれたところへ。このアプローチをチャックリして、ピンを5メートルほどショート。2パットのボギーを叩いた。

「ラフのすごいディボット跡に入っているところでミスをして、なかなかついてないなと思ったら、3打目をチャックリしてしまった。そこ(2打目の後)で『しょうがないからパーで切り抜けよう』と、すぐに頭に出てくれば、3打目のチャックリなんてなかったなと思う」と悔やむ。

右ドッグレッグの7番パー4では、得意のドライバーでショートカットしてグリーン手前の花道まで運び、アプローチを50センチに寄せてバーディを奪っていただけに、波に乗れなかったのは痛かった。8番のあとの9番パー5では、2打目をグリーン左手前のバンカーに入れて、これを寄せきれずにパー。「9番もあの流れだったら、しっかりバーディを獲れていたのに、8番で“ウワッ”と思った感情がもったいなかった」と話す。

あすは、今大会の会場から近い茨城GC西Cで「全米オープン」出場をかけた36ホールの予選会に挑み、その後は「〜全英への道〜ミズノオープン」で「全英オープン」出場権を争う。「36ホールを試合でやるのは初めてなので、それを経験するいい機会かなと思う。明日は予選通過とか考える前に、自分のベストを尽くしたい」。しっかり切り替えてメジャー出場を目指す。(文・下村耕平)

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