「今年一番長く感じるコース」その理由は? 飛ばし屋有利、注目すべきは…【大西翔太のSHOWTIME】

<ブリヂストンレディスオープン 事前情報◇17日◇中京ゴルフ倶楽部 石野コース(愛知県)◇6573ヤード・パー71>

国内女子ツアーは福岡県から愛知県に舞台を移して、4日間大会が行われる。コースは昨年の袖ヶ浦カンツリークラブ 袖ヶ浦コース(千葉県)から、2021年まで開かれていた中京ゴルフ倶楽部に戻った。青木瀬令奈のコーチ兼キャディを務める大西翔太氏が、現場から見どころを紹介する。

今年のコースの総距離は6573ヤード。2年前の6486ヤードから87ヤード伸びた。しかも前回はパー72だったのに対し、今年はパー71に変更され、504ヤードのパー5だった13番が443ヤードのパー4になるなど雰囲気も大きく変わった。それを受け大西氏は、「感覚的には7000ヤードくらいありますね。アップダウンも含め、今年一番長く感じます」と話す。

その理由はラフにあるという。「入ると前に飛ばないし、この時季は穂もあるので、距離感も合わせづらい。そのうえグリーンの傾斜も強く、手前から下るホールもあります。とにかくフェアウェイに置くことが重要です」。ただフェアウェイに置けば安泰かというとそうでもなく、例年よりも地面が硬くないためランが出づらく、しっかりと距離を残すことになる。

そしてやはり440ヤード超のパー4に変わった13番は、難敵になる。「距離もそうですが、グリーンにはパー5の時と変わらず傾斜がたくさんあります。パーが獲れれば御の字という感じですね」。モンスターホールが選手を待ち構えることになる。傾斜だけではなくグリーンはしっかりとコンパクションもあるため、ラフからだとなおさら止めにくい。「あまりスコアが出ないのでは」というのが開幕前の見解だ。そして「飛ばし屋、飛んで曲がらない人が有利。距離が出ないと土俵に立てない」という予想も立てる。

そのうえで、活躍しそうな選手として、まずは岩井姉妹の名前を挙げる。先週、“双子プレーオフ”で盛り上げただけに、もちろん状態は万全。今季のドライビングディスタンスを見ても姉の明愛は251.31ヤード(11位)、妹の千怜が255.09ヤード(5位)と飛距離は十分だ。それ以上に大西氏が訴えるのが「切磋琢磨」しあう関係性。「明愛選手は、『次は私が』と思っているはず。姉妹でもありながらライバルというのはすごいですよね」と、高めあう2人が再び好勝負を演じることに期待している。

そして、もうひとり“期待”を寄せる選手が。今季日本ツアー初戦に挑む渋野日向子だ。「ひさしぶりの日本で頑張ってもらいたい。トップが高くなった新スイングもいい感じに見えますし、なにより今年初という新鮮味を結果につなげてもらいたいですね。もちろん飛距離も十分です」。ここにドライバーからアイアンまでショット全般のうまさを表すトータルドライビングで1位に立つ吉田優利や、先週の名勝負を演出し2位になった山下美夢有がどう絡むか? そんな展開を予想している。

解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める。16年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。ゴルフをメジャースポーツにと日夜情熱を燃やしている。21年には澁澤莉絵留ともコーチ契約を結んだ。プロゴルファーの大西葵は実の妹。YouTube『大西翔太GOLF TV』も好評で、著書『軽く振ってきれいに飛ばす!! 飛距離アップの正解』が発売中。

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