
独自の道を切り開き、プロゴルフの世界で戦っているひとりの選手がいる。26歳の女子プロゴルファー・識西諭里(おにし・ゆり)がその人だ。日本でのツアー生活を目指すも、これまでに7度挑戦したプロテストで合格をつかみ取れず、今年は米国、欧州と世界各国を股にかけて転戦を続けている。“未知の世界”に飛び込んで奮闘する姿を追う。先週は欧州女子ツアーの「ジャブラレディース」(フランス、エビアン・リゾートGC)に出場。トータル12オーバー・107位タイで予選落ちしたが、現地での生活も含め振り返ってもらった。
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こんにちは識西諭里です! 先週プレーしたフランスのコースは芝がねちっこくて、グリーンの読みも難しかった。3歩くらいの距離なのにスネークラインという場所もあったり…。しっかり読み切らないと真ん中から決まらないし、日本よりもクセがある。ただ複雑なグリーンで実際にプレーしないと、そういうことは学べないですし、すごく収穫になりました。
初めてのフランスはコースの景色も、街並みもキレイでした! 会場はジュネーブの空港から1時間半くらいの位置で、大きな湖や、アルプス山脈も見ることができました。そのなかで『さすがヨーロッパ!』と思ったできごともありました。
移動に使うレンタカーは安いものを予約していたんですけど、お店に行ってみたらアウディで「やったー!」ってテンションアップしました(笑)。でも、なによりもやりがいのある難しいコースでプレーできたのが、今後の準備方法も考え直すことができて、いい機会になりました。
今週はアメリカに渡って、ヨーロッパツアーの「アラムコ・チーム・シリーズ」に出場します。フランスからはトータル20時間くらいかかりましたが、今週はUSLPGAの選手も何人かいますし、世界ランクに反映されるポイントも高いんです…あと賞金も(笑)。それでは頑張ってきます!
■識西諭里(おにし・ゆり)
1997年4月16日、福岡県出身、26歳。福岡第一高卒。9歳でゴルフを始め、2015年の福岡県民アマチュアゴルフ選手権優勝などの実績を残す。昨年は予選会を突破し6月の「全米女子オープン」に出場。米国、欧州ツアーの予選会にも挑戦し、現在は欧州を主戦場にしている。身長166センチ。株式会社梅の花所属。