
<シェブロン選手権 2日目◇21日◇ザ・クラブatカールトン・ウッズ(米テキサス州)◇6824ヤード・パー72>
「“今年イチ”と言ってもいいくらいショットの調子が悪かった。距離感も合わなくて、すごくストレスが溜まりました」。畑岡奈紗は「72」とパープレーでまとめたものの、苦しみ抜いた1日をこう振り返った。修正ポイントについても「どこから直したらいいのか」と返答に困るほど。アイアンが切れ味を失った。
パーオン数は18ホール中11回。前日の13回よりも落ち、さらにチャンスにもつかない展開が続く。スコアを1つ落とした後の5番で奪ったバーディも15メートルを決めたもの。「あの距離は簡単に入るものではない。ショットをつけていかないといけないなと思った」と、スコアを伸ばしたホールでも納得はいかない。
なかでも問題視したのは、ティショットを池に入れ、ダブルボギーを叩くことになった12番パー3。「あれだけ短いところで池に入れてしまって、その後、メンタルの部分でうまくできなかった」。実測は147ヤードだったが、ダイレクトにボールが池に吸い込まれ、打ち直すことを余儀なくされた。「タイミングも狂っていると思うし、(クラブ)パスももう一度直さないといけないかもしれない」。これ以外にも「しっかりコンタクトしていかないと、すごく距離が落ちるようなショットだった。それが何回か出ていたんじゃないか」と、グリーンに届かないショットが目立ったことを嘆く。
とはいえ、この状態でもバーディを4つ奪い、出入りの激しいなかイーブンで抑えた粘り強さは光った。前夜から降り続いた雷を伴う雨の影響で、スタートが2時間遅れ、フェアウェイもランがでない状態のなかスタート。「距離が残って大変だったけど、なんとかイーブンでよかったなと思う」。崩れてもおかしくない状況のなか、歯を食いしばった。
トータル2アンダーで、トップと6打差に踏みとどまったのは大きい。「これだけショットが悪いなかでトップ20くらい(暫定26位タイ)をキープしているのはよかった。アプローチに今回は助けられた部分があったと思う。そこは練習してきたものが生かせているかなと思う」。後半の15番ではグリーン左奥から、絶妙なアプローチを20センチに寄せてパーを拾うなど、“らしさ”も随所に発揮した。「死ぬ気でショットを修正してどんどん伸ばしていけたら」。最後は力強い決意を口にした。(文・間宮輝憲)