やっぱり今年もメルセデス・ポイントが最重要! 昨年は新ルールに泣かされたこんなケースも…【23年女子ツアー丸わかり】

3月2日から行われる「ダイキンオーキッドレディス」で幕を開ける2023年の国内女子ツアー。今年もこれまでと大きく異なる点、注目すべきポイントが存在する。ということで「23年の女子ツアーで知っておきたいこと」を予習・復習しておこう。今回はメルセデス・ランキングについて。
昨シーズンとそれ以前で、最も大きな変更点になったのが、正式にメルセデス・ポイントが女王やシード争いなどで用いられた点と言っていいだろう。大会によって賞金額が異なることが考慮され、選手の力を示す単位が『円』から『ポイント』に変化。安定して上位につけ続けることが、ランキングを上げるための肝になった。そして、山下美夢有がポイントレースを制し、史上最年少(21歳103日)で女王戴冠を果たした。

今年ももちろんその制度は継続。激しいレースが繰り広げられることになる。そこでシーズンを楽しむためにも、改めて、このポイント加算システムをおさらいしておこう。

まず3日間大会の優勝者は200pt、2位は120pt、3位は90pt…といったように、順位に応じたポイントが予選通過選手に付与される、というのがベースになる。4日間大会ならその1.5倍(優勝300pt)、公式戦は2倍(同400pt)、海外メジャーを4倍(同800pt)とすることで“実力差”を反映できるような仕組みだ。今季は全38試合中、半数の19試合が4日間大会になる。ポイントという観点でも選手たちのモチベーションを上げるニュースになるはず。

ちなみに、賞金ランクではなく、このメルセデス・ランキングを採用することになった理由について協会は『選手のモチベーションアップ』、『トーナメントの活性化』、『海外メジャーへの参戦奨励などのツアー強化』を挙げている。ただ背景には、「大会ごとに賞金額の差があり、選手から試合ごとの格差があるという意見をもらった」(JLPGA広報)という事情が大きい。今年も最高賞金総額は「アース・モンダミンカップ」の3億円。金額というポイントだけで見ると、“格差”はやはり大きい。

そして過渡期になった昨季、この新たな制度に泣かされた選手も現れた。それが有村智恵だ。賞金ランクでは従来のシード圏内ギリギリの50位に入ったものの、メルセデス・ランキングは61位に終わり、今年の出場権を喪失した。トップ10には3度入ったものの、それ以外では40位以下の試合も目立ち、予選落ちも8回というのがポイント争いでは影響してしまったようだ。コンスタントに上位に顔を出すことがいかに大事かが伝わる結果になったともいえる。

とはいえ、山下は賞金でも単一シーズンで日本勢初となる2億円を突破し1位に輝くなど、ある程度は稼いだ額とポイントは比例関係になる。なによりも、選手にとってやはり“食い扶持”となる賞金を手にすることは至上命題。今年はどのような争いを見ることができるだろうか?

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