
バルセロナは1月31日、スペイン代表MFガビの登録に関する声明を発表。同選手のトップチーム登録が可能になったことを明かした。
バルセロナは近年、ずさんなクラブ運営や補強戦略、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、財政難に苦しんでいる。クラブは関連会社や放映権の売却、給与削減等で資金捻出を図ったものの、状況の大幅な改善は見られていない。トップチームでは、ラ・リーガが定めたサラリーキャップを上回っているため、事実上新たな選手の登録ができない状態となっている。
18歳ながら絶対的主力として活躍しているガビもトップチーム登録ができておらず、登録上は育成組織の選手という位置付けとなっていた。クラブ側は元スペイン代表ジェラール・ピケの現役引退や、オランダ代表FWメンフィス・デパイのアトレティコ・マドリード移籍によって、ラ・リーガが定める規定を満たすことができると考え、ガビのトップチーム登録を画策。しかし、先日ラ・リーガがバルセロナの要請を却下したことが明らかになっていた。
今回の声明によると、登録に必要なすべての条件を満たしていると考えたクラブ側は、先週の要請却下を受けてバルセロナ商業裁判所へ訴えを起こしていたという。その結果、同裁判所はバルセロナの主張の正当性を認める判決を下し、ラ・リーガ側にもすぐさまその内容を通達したようだ。これにより、ガビのトップチーム登録が可能になったとバルセロナは発表している。
かねてから背番号「6」着用への期待が高まっていたガビ。しかし、アカデミー所属の選手は「25」以下の番号を着用できないという規定から、同選手は昨年9月の契約更新後も「30」番を背負ってプレーしていた。今回の判決でガビのトップチーム登録が可能となったことにより、バルセロナはすぐさま同選手の背番号変更を発表。かつてシャビ・エルナンデス監督も背負った「6」を18歳の”至宝”が継承することとなった。
なお、1月31日のスペイン紙『マルカ』によると、ラ・リーガ側は今回下された判決内容を尊重する姿勢を示しつつ、裁判所が今回の暫定措置の解除に同意するための十分な事実的・法的根拠があると主張している模様。今後もバルセロナ側と徹底抗戦する構えを見せているという。