小泉進次郎防衛大臣が三菱重工の施設を視察した際に、これまで未公開だった新型無人機の姿が確認されました。これらは一体どのようなもので、日本の防衛にどう関わってくるのでしょうか。
大臣のSNS投稿で“ポロリ”?
小泉進次郎防衛大臣は2026年5月20日、自身のXを更新し、愛知県にある三菱重工の施設を訪れた際の様子を写真で公開しました。
小泉防衛相は、アメリカのジョージ・グラス駐日大使とともに訪問し、三菱重工幹部らから弾道ミサイル迎撃用ミサイルであるSM-3ブロックIIAや、同社がライセンス生産を行っている地対空ミサイルのPAC-3MSEなどについて、説明を受けました。
また、小泉防衛相は三菱重工が開発を進めている各種無人装備についても説明を受け、「三菱重工の皆さんからはミサイルだけでなく、様々な種類のドローンについても説明を受けました。日本も年間100万機を超える生産能力を持てると自信を深めました」とコメントしました。
小泉防衛相が公開した写真には、機雷捜索用の水中無人機であるOZZ-5や、機雷処分用の自走式弾薬であるEMD、さらに有人戦闘機と共同で戦闘に従事する戦闘支援無人機などが映っています。しかし、これら既知の機体に混じり、徘徊型弾薬の一種と思われる「攻撃用UAV」や、「低コスト・大量生産UAV」など、これまで明らかにされてこなかった新型無人機の姿も確認されました。
これらの無人機について、現代の防衛装備品に詳しい軍事ライターの稲葉義泰氏にお話を伺いました。同氏は、防衛省・自衛隊が進める多層的沿岸防衛体制「SHIELD(シールド)」構想に関連するものではないかと推測します。
「SHEILDは、日本に接近する敵の艦艇や無人機を、沿岸部で無人装備によって迎撃する防衛構想です。ロシアによるウクライナ侵攻など、海外で無人アセットの導入や技術革新が進展し、戦闘様相が大きく変化したことを踏まえたものです。大量のUAV(無人航空機)やUSV(無人水上艇)、UUV(無人水中航走体)といった無人アセットを組み合わせ、非対称・多層的な防衛体制を構築する方針です」
また、稲葉氏によると、SHIELD構想に関連する自社製品として、三菱重工では無人装備管制システムを開発しているといいます。
「この構想に関連して、防衛省では大量の無人アセットを一元的に運用することができる指揮統制システムの導入も予定していますが、三菱重工ではこれと関連しうる独自のシステム『CoasTitan』を開発しています。
これは、各種センサーを搭載した自律型無人機をネットワーク化することで、少人数のオペレーター可能とする無人機管制システムです。今回公開された写真の中にも、各所に『CoasTitan』のロゴが確認できます。同社はSHIELD構想の実現に向け、自社製品を大臣に直接アピールした形と思われます」