55位とはわずか1.9ポイント差 1打に泣いた38歳・笠りつ子が16年ぶりに最終QTへ「やれるところまでやります」

<大王製紙エリエールレディス 最終日◇23日◇エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)◇6595ヤード・パー71>

年間女王やシード争いが決まった大一番。ツアー通算6勝の38歳、笠りつ子は1打に泣いて16年ぶりにファイナルQTに向かうことになった。

メルセデス・ランキング(MR)60位で愛媛入りした笠は、単独3位以上なら50位以内に入って逆転シードの可能性も残されていた。またMR51位から55位に付与される前半戦出場権の獲得も頭にあった。予選ラウンドは「67」「69」と好スコアを並べて、首位と4打差の5位タイで決勝進出。3日目は「71」と伸ばせず、5打差の8位タイに後退したが、この時点での仮想MRは54位まで浮上していた。

最終日は前半1つ落として折り返すと、11番と17番の2つのパー5でバーディを奪い、12位タイで最終ホールに入る。18番パー4は2打目をピン奥2メートルのチャンスにつける。「下りのスライス。難しい。難しかったです」。12フィートを超える高速グリーンの下りは難度が高い。ボールはカップの右を抜けてパーでこの日「70」で終えた。

4日間トータル7アンダー・12位タイに終わり、今季の獲得ポイントは395.01pt。MR55位の後藤未有は396.91ptで、その差はわずか1.9ptだった。最終的なMRは56位。来季前半戦出場権を逃した。

結果的には最後のバーディパットが入っていれば55位だった。「しょうがないです。あの1打は関係ない。1年やった中ですからね」と結果を真摯に受け止める。

2010年に初シードを獲得し、16年には年間2勝を挙げて賞金ランキング3位に入った実力者。18年に52位で1度シードを手放すが、前半戦出場権の資格で翌年シード復帰。昨季はシード権が決まる「エリエール大王製紙レディス」終了時点で55位と再びシード権を手放したが、前半戦の出場権は獲得していた。

今季56位で終えたことで、来季の出場権を得るためにはファイナルQT(12月2~5日、茨城・宍戸ヒルズCC)に出場する必要がある。「行ってまいります、ひさしぶりに。楽しんできます、どんなものか。ファイナル(QT)の空気を。いつ以来かな…」。2009年以来のQTに出場する意思を示した。

もともとショットメーカーだが、今季のパーオン率は72.6757%(13位)とショット力は健在。38歳になってもドライビングディスタンスは242.66ヤード(33位)を記録している。平均ストロークも71.8872(44位)とアンダーパーだ。ちょっとしたかみ合わせのズレが2年連続で苦しい結果になっている。

「やれるところまでやりますよ。ゴルフは楽しいです」。38歳の戦いはまだまだ続く。

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