国内女子ツアーで今年の年間女王に輝いた佐久間朱莉。安定したショットを生み出す彼女のセッティングを、以前話していた本人コメントとともに紹介したい。
佐久間が昨年から使用しているのは、ピン『G430 MAX 10K』(9度)ヘッドに『レジオフォーミュラ B+ S55』シャフトを組み合わせたドライバーだ。
「ミスヒットに強い『G430 MAX 10K』と『レジオフォーミュラ B+ S55』の組み合わせはすごく良く、この安定感を信頼しています。『レジオフォーミュラ B+ S55』は強い球が出て風の影響も受けにくいんです。弾道も高過ぎず低過ぎず、スピン量も安定しています。『G440』の感触も良かったんですが……」
6I~PWはピン『BLUEPRINT S』ヘッドに『N.S.PRO プロト』シャフトを装着したセットを使用。以前、佐久間は「ヘッドがコンパクトで、球離れが速過ぎず打感が柔らかい点を気に入っています。あまりボテッとした顔が好きではなく、小ぶりなので構えたときにスッと替えられた気がしますね」と語っていた。
シャフトについては「それまで『N.S.PRO 850GH S』を使っていましたが、振り遅れる感覚がありました。自分が振れるようになってきたので、しなりが手元寄りの『N.S.PRO プロト』に替えたことで、右へのミスが減りました」とコメントしている。
最近は5Iに、よりやさしいモデルである『i240』を採用。「かなりやさしい顔で、上がるし、つかまりますね」と高評価。シャフトはハイブリッド用で高弾道が打てる『N.S.PRO MODUS3 HYBRID G.O.S.T HL』を組み合わせている。
今季新たに導入し、次々にバーディパットを沈めているのが、鈴木愛も使用していたピン『スコッツデール DS72』。
「私は“弾く”ような打感があまり好きではなく、柔らかめの打感の方が好みなんです。だから前のモデル(『DS72 2021』)からなかなか替えられなかったんですが、今のモデルは打感がちょうどよくて替えました。ボールがスーッと伸びてコロがる感じも気に入っています」。
ボールも今季ひそかにチェンジ。「今までは『プロV1 レフトダッシュ』を使っていましたが、アプローチで初速が出過ぎていました。ドライバーでスピン量が減った点は良かったのですが……。2025年の『プロV1』はドライバーのスピン量が適正で、グリーン周りの距離感も良かったので替えました」。
安心できるクラブをシーズン途中でも柔軟に調整しながら仕上げた佐久間のセッティング。安定したショットの秘密を垣間見た気がした。
【佐久間朱莉のクラブセッティング】
1W:ピン G430 MAX 10K(9度、レジオフォーミュラB+S55)
3・5W:ピン G430 MAX(15・19度、レジオフォーミュラM+ 55S/65S)
4・5U:ピン G430(22・26度、N.S.PRO G.O.S.T プロトタイプ)
5I:ピン i240(N.S.PRO MODUS3 HYBRID G.O.S.T HL)
6I~PW:ピン BLUEPRINT S(N.S.PROプロト S)
50・54・58度:ピン S159(N.S.PRO 950GH neo S)
PT: ピン スコッツデール DS72
BALL:タイトリスト PRO V1x
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