<大王製紙エリエールレディス 初日◇20日◇エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)◇6595ヤード・パー71>
大会開幕前のメルセデス・ランキング(MR)は73位。プロ4年目の24歳・永嶋花音は“大一番”で上位に食い込んだ。5つのバーディを奪い、ボギーはなし。5アンダーで、首位の脇元華、佐久間朱莉と1打差の3位につけた。
先週まで2試合連続予選落ち。そんな苦境のなか迎えた第1ラウンドで、殊勲に挙げたのが「パット」だった。28パットは全体10位タイ。「先週、先々週はパターがいまいちだったけど、今週はこれまで自分でやっていたライン読みをキャディさんにお願いしたり、構えを見直して良くなりました」。この不調の原因は「肩がすごく左を向いていた」ことにあると分析。これにより“真っすぐ”の感覚も狂い、ラインが合わなかったという。さらにグリップに込める力も少し弱めるなど、対策を練ってきた。
今週で来季の出場権争いに決着がつく。非シード選手の永嶋にとっては、QTがファイナルのみの出場で済むMR70位以内に浮上することが、第一目標になる。「頑張りたいです!」。その言葉にも自然と力がこもる。ちなみに現在278.51ptで73位の永嶋と、290.57ptで70位の藤田かれんとの差は12.06pt。単独なら12.75ptが入る33位以上が、目指すべき最低ラインになる。
ただ、この滑り出しであれば、“上方修正”もあり得る状況だ。来季のレギュラーツアー前半戦出場権が得られる51~55位や、フル出場権が約束される50位以内にも可能性を残した。55位につける後藤未有とは110.94pt差あるため、ここに到達するには、単独で135ptが入る3位以上が必須。初シードを手にするための条件は『優勝』のみだ。
「意識はしています。まだ可能性はある。優勝じゃなくても(51~55位は狙える)。ただ他の選手も頑張るからやってみないと分からない。(レギュラーツアーで)1年間戦えたのははじめてなので、ここに出られたことも感謝だし誇りに思っています」
開幕時のQTランキングは21位で、第1回と第2回リランキングを突破してきた。4年ぶり2度目の出場となる現時点でのシーズン最終戦。「去年のステップ(大王海運レディス)ではここで最終日最終組で回った。アマチュアの試合でもこのコースは合っていた印象です」というお得意先でもある。5番で10メートル、9番で6メートルの強めのフックラインを沈めた初日。“大逆転シード”のため、最後の最後まで上位戦線に踏みとどまりたい。
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