渡邉彩香が大会新記録に迫る猛チャージ 初のメジャーV射程圏「喜びを感じながら」

<日本女子オープン 3日目◇4日◇チェリーヒルズゴルフクラブ(兵庫県)◇6616ヤード・パー72>

飛ばし屋ゆえのミスだった。9月に32歳となった今もツアートップクラスの飛距離も誇る渡邉彩香は、短い493ヤードを使用した最終18番パー5で5番ウッドを握った。打ち下ろしのティショットは、左前方に大きく広がる池に落ちた。
「左に行ったら池に入ると思っていたけど、きのうは右に行って、左足下がりのライで(2オンが)狙えなかった。きょうは調子が良かったので、流れに乗ったんですけど…」

池ポチャによる1罰打を払い、残り210ヤードの3打目はグリーン手前のラフに。アプローチを確実に寄せて、1パットでパーセーブ。この18番では予選ラウンド2日間ともバーディを奪っており、もしこの日もバーディ締めならパー72での大会ベストスコア更新(9アンダー/63)だったが、それには1打及ばなかった。

それでも8バーディを奪い、二桁のトータル10アンダーに乗せた。今季初優勝を挙げた7月の「大東建託・いい部屋ネットレディス」最終日以来となる今季7度目のボギーなしラウンドで、49位から8位に急浮上した。

3年ぶりのツアー通算6勝目を挙げた7月以降、成績は下降線をたどった。前週までの7試合で3度の予選落ち。トップ10入りは一度もなかった。「練習でやっていることが少しずつ、試合でもできるようになってきたと思っていたけど、やっぱり試合になるとできないことが多い。コーチとはゆっくり行こうと話しました」。

猛暑の影響で体力が削られた。「体重は2キロくらい落ちました」。暑さも幾分やわらいだ今週は状態も上向き。今季初Vは代名詞のドライバーを“封印”して挙げたものだったが、その時と同じマネジメントを踏襲。「きょうドライバーを握ったのは5ホール」と、長年愛用する3番ウッドが今週もいい仕事をしている。

「優勝はあまり意識していないかな。多分、みんな伸ばすと思うし、きょうくらいのプレーができたら、どうかなって感じだと思う。でも、試合でようやく結果が出てきた。練習と試合のギャップがすごくあって、ここ数カ月は苦しかったので、最終日も喜びを感じながらプレーしたい」

国内メジャーのこれまでの最高は16年「ワールドレディスサロンパスカップ」の2位。「日本女子オープン」は18位の8位がキャリアベストだ。41度目のメジャーの舞台。15年に続く自身2度目の年間複数回Vをビッグタイトルで飾るため、5打差を追いかける。(文・臼杵孝志)

externallink関連リンク

日本女子オープン 3日目の結果 渡邉彩香 プロフィール&成績 渡邉彩香が伝授! オーバースイングをコンパクトにする方法って? 日本女子オープンで2人が失格 黄杭での処置を誤り…本人からの連絡で判明 日本勢ワンツー 米女子ツアー3日目の結果
externallinkコメント一覧

コメントを残す

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)