全英出場権滑り込みは「自分のわがままでしかない」 吉田優利のダブルス戦への心持ち

先週行われた米女子ツアー唯一のダブルス戦「ダウ選手権」に、吉田優利は馬場咲希とペアを組んで出場した。もともとは出場するかどうか悩んでいたというが、決心するとすぐに馬場に声をかけてChatGPTが考案したチーム名『Sakyurity』(サキュリティ)を結成した。
それぞれがプレーして良い方のスコアを採用するフォアボール方式の最終日には9バーディでボギーなしの「61」をマーク。トータル16アンダー・6位タイに食い込み、吉田にとって今季初、自身2度目のトップ10入りを果たした。

互いに力を合わせて取り組むダブルス戦。それは、吉田にとって大事な試合でもあった。7月7日時点、すなわち今大会終了後(今週は米女子ツアーはオープンウィーク)のポイントランキングで有資格者を除く上位25人に、メジャー今季最終戦「AIG女子オープン」(31日開幕、ウェールズ/ロイヤル・ポースコールGC)が与えられるからだ。

ランキング82位でダウ選手権を迎えていた吉田は、その圏外に位置していた。全英同週の月曜日に行われる最終予選会にもすでにエントリーしているが、このペアマッチが滑り込みのラストチャンス。吉田は「もちろん考えていました」と正直に話す。

そして続ける。「でも、チームで頑張る分、そこ(全英切符)は自分のわがままでしかない。この試合で(2人で)結果を残すことが自分にとってプラスなこと。お互いにいいプレーができたし、結果として上に駆け上がっていけたのは本当によかった」。

タッグを初結成した2人は、まるで姉妹のよう。ロープ外のギャラリーにも楽しさが伝染するくらい、明るい表情と雰囲気で4日間をプレーしていた。大会開幕前も、期間中も吉田は5歳年下の馬場を気にかけ、声を掛け、チームワークを大事にしているように見て取れた。

ダブルス戦のため、ほかの通常の試合より獲得ポイントは少ないが、6位に入ったことでともに57.5ptを獲得。吉田は74位(通算217.4pt)に、馬場も57位(通算311.311pt)に浮上した。馬場も全英予選会にエントリーしていたが、回避はほぼ確定。吉田はほかの選手のエントリー次第(7月3日締め切り)となるが、出場権獲得に前進して希望を残した。

「なかなか一緒に組む機会はなかったですし、今まで以上に咲希ちゃんと仲良くなれた。すごくパワフルないいゴルフを近くで見て、楽しい4日間でした」。そして最高の結果につながれば、それ以上にうれしいことはないだろう。(文・笠井あかり)

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