ガマン比べの難コースで『73』 中村心はルーキー最上位の8位発進「今でもピンだけを狙いたいけれど…」

<YANMAR HANASAKA Ladies 初日◇3日◇琵琶湖カントリー倶楽部 琵琶湖・三上コース(滋賀県)◇6395ヤード・パー72>

花冷えの厳しいコンディションが難しさに拍車をかけた。2014年「日本女子オープン」の舞台(栗東/三上コース)となったチャンピオンコースで、アンダーパーはわずか4人の我慢比べ。2つのダブルボギーをたたきながらも、後半には3バーディを奪ったプロ1年生の中村心が1オーバーの「73」と踏ん張った。
「10番の2つ目のダボで3オーバーまでいったけど、そこから途中イーブンに戻せたし、けっこう耐えることはできたと思います。きょうはピン位置も難しかった」

デビュー戦だった2週前の「Vポイント✕SMBCレディス」で37位に入り、続く「アクサレディス」は予選落ち。2週連続でレギュラーを戦い、ステップ初戦を迎えた。アマチュア時代にも「夏場にはあったと思う」という3週連続の試合だが、メンタルもすり減る慣れないプロの舞台での連戦。それでも「疲れはない。大丈夫です」と、伸び盛りの19歳のエンジンは逆に調子を上げてきた。

ECC学園高3年時の2023年に「日本ジュニア」を制し、「日本女子オープン」では14位に入ってローアマを獲得した。当時のスタイルは「いつでもピンを狙っていた」という攻撃ゴルフ。「でも、プロとして試合に出て、それではダメだと思った」と、いまは大人のゴルフを実践している。

「プロのトーナメントのセッティングは、ショートサイドに外したら寄せるのは難しい。本当は今でもピンだけを狙っていきたいけど、難しいときはグリーンのセンター狙い。それでバーディパットが入ったら、ラッキーだと割り切ってやるようにしています」

ピンを狙うのはパー5の3打目や、ウェッジやショートアイアンを使えるパー4に絞ってのマネジメント。「ダボは2つ打ったけど、全体的にはうまくいったんじゃないかなと思います」。2度目の受験でプロテストに合格し、10月には20歳となる。10代最後の1年は「毎週違うコースで試合をして、芝やグリーン、バンカーの砂質、フェアウェイの幅とかすべて違うので、毎回新しい課題が出てくる」という勉強の毎日。そして、それを一つ一つクリアしていくことが楽しい。

首位と3打差の8位タイで初日のスタートを切った。2日目の課題は「ダボを打たないこと」、「無理にパーを取りにいかないこと」。次代のヒロイン候補には、強くなるための道筋がしっかり見えている。(文・臼杵孝志)

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