米予選会突破の岩井千怜の14本を分析! UTでなく飛び系6Iを投入、アイアンはちょいグース……

来季の米国女子ツアー出場権をかけた予選会に挑戦して、山下美夢有に次ぐ2位で見事突破を果たした岩井千怜。彼女のセッティングの詳細をレポートしたい。

ドライバーは『EZONE GT タイプS』(9度)ヘッドに『レクシスカイザL 5S』を採用している。2度フックフェースにしているのが特徴だ。クラブフィッターの吉川仁氏に分析してもらった。

「フックフェースで構えた瞬間につかまる、やさしいと感じるヘッド。『EZONE GT タイプS』は、カーボンクラウン構造で重心を深く低くすることでボールが上がりやすい。9度にすることでスピンを減らしていますね」

ヘッドは岩井明愛と同じタイプだが、シャフトは明愛愛用の『レクシスカイザ5M』と異なるタイプを使用している。「明愛プロ愛用の『レクシスカイザM 5S』は先が動かない感じですが、『レクシスカイザL 5S』は先がしなるモデルでつかまりやすくしているのが特徴ですね」。

また、面白いのはユーティリティを入れずにぶっ飛び系の6番アイアンを入れている点。千怜のように苦手なユーティリティを飛び系アイアンでカバーしているプロは意外と多い。

「ユーティリティが苦手な人は引っかけて左に飛んじゃいます。ユーティリティはフェースが出っ歯なタイプが多いので、左に行く可能性がある。やさしいアイアンを選んで、アイアンの顔でそろえるのが大事ですね」

5I~PWのアイアンは、『EZONE CB511フォージド』ヘッドに『レクシスカイザ i 8S』を採用している。アスリートモデルだが、ちょいグースネックでつかまりを感じさせるヘッドだ。

「ユーティリティよりもFP値(出っ歯になるほど大きく、グースになるほど小さい)が小さいアイアンヘッドを選んで、つかまりをよくしているのでしょう。ヘッドはちょっとグースネックで包み込む感じでボールを押し込めますね。『レクシスカイザ i 8S』シャフトは、中調子ですが球が上がりやすいと思います」

アマチュアが真似する上で注意したいのが、ドライバーのフックフェースという設定だという。

「フックフェースはスライス対策などの効果がありますが、その他の影響が出やすい。スイングでいい動きができてくると左に飛ぶリスクがあります。そうなると手元が先行していくので、他のクラブにも悪影響が出て、アイアンでシャンクなどが生まれるので注意してほしいです」

女子プロたちのスペックにもアマチュアが真似した方がいい点と真似してはいけない点があるようだ。注意して参考にしたいところだ。

【岩井千怜のクラブセッティング】
1W:ヨネックス EZONE GT TYPE S(9度/レクシスカイザL 5S)
3・5W:ヨネックス EZONE GT(14.5・18度/レクシスカイザL 5S)
6I:ヨネックス EZONE GT(23度/レクシスカイザ i 8S)
5I~PW:ヨネックス EZONE CB511フォージド(レクシスカイザ i 8S)
50・54・58度:ヨネックス EZONE W 501(N.S.PRO 950GH S)
PT:オデッセイ WHITE HOT BLACK #5 CS
BALL:スリクソン Z-STAR XV

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今季3勝を挙げている岩井千怜の14本を分析。関連記事【今季3勝・岩井千怜の14本を直撃! 「ちょいフックフェースで”球が長く乗る”1Wがいいんです」】を読めば、強さの秘密が分かります。

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