センスで寄せる岩井明愛、好きなウェッジは”和顔”だった?

「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」の最終日、4打差の3位からスタートし、逆転で2連覇を果たした岩井明愛。パワフルなショットに目が行きがちだが、多彩な寄せ技を見せるショートゲームでも技術の高さが光っている。彼女の愛用するウェッジのこだわりについて取材した。
岩井明愛は、50・54・58度のウェッジにヨネックスの『EZONE W501』を採用し、シャフトにはアイアンと同じ『N.S.PRO 950GH neo』を組み合わせる。このモデルのどこを気に入っているのだろうか。ヨネックスのツアー担当にじっくり聞いてみた。

「彼女は基本理論よりもセンスでアプローチを打っていきます。いろんなヘッドの抜き方、ソールの当て方をするので、その打ち方を邪魔しないようにソールを仕上げています。ソールはいたってスタンダードな形状をトゥ・ヒール側を落として、フェースを開きやすくしています。リーディングエッジ側は少し削って地面に突っかからないようにもしています」

彼女がウェッジで意外にこだわっているのがアドレスしたときに見える顔。とにかく「カッコいい顔が好き」(明愛)というが、一体どういうことか?

「国産メーカーが作る”和顔”が構えやすいんだと思います。トップラインが真っすぐで、リーティングエッジもやや真っすぐに近い形状。イメージは9番アイアン的な顔が近いでしょう。外ブラはリーティングエッジもトップラインも丸い形状が多いので、それでは構えづらいのだと思います」

『EZONE W501』には、距離感が合わせやすい秘密が溝に秘められている。『マイクロ コンベックス フォージド』という製法で仕上げられた独特な形状だ。

「溝と溝の間に凸部分を作っているんです。これを軟鉄鍛造で作るのは相当難しいらしいです。凸部分があるため消耗にも強くなり、スピンがかかりやすくなります。雨のときでもしっかりボールを噛んでスピンがかかるんです」

ボールがフェースに乗る感覚があれば、イメージ通りのボール初速やスピン量を実現できる。難しいラフからでも寄せる確率が上がるというものだ。

また、このモデルで変わっているのがウェッジには珍しく、バックフェースにグラファイト制振材を採用している点だろう。振動を抑えるとともに、ウェッジでミスヒットしてもスピン量が安定するというから驚きだ。

今季3勝目を挙げて年末の米ツアー予選会挑戦も視野に入れる岩井明愛。ダイナミックなスイングと多彩なショートゲームを武器に、彼女がどこまで成長をし続けるのか楽しみだ。

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松山英樹は精密なアプローチショットで寄せワンを取る。関連記事【松山英樹は、超難しいバンス0度の60度ウェッジをフェースをマン開きで打ってるの?】を読めば、その正確な技術の秘密がわかる。

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