
<フジサンケイクラシック 事前情報◇28日◇富士桜カントリー倶楽部(山梨県)◇7424ヤード・パー70>
今月の「横浜ミナト Championship 〜Fujiki Centennial〜」で2位タイに入り、初優勝まであと一歩に迫った選手会の副会長を務める阿久津未来也。先週の「Sansan KBCオーガスタ」でも10位タイに入り、好調をキープしている。
その要因として、7月の「日本プロ」からパターを変更したことを挙げる。「前のパターは10年以上使っていたのですけど、春先から6月まで本当にパターに悩んでいて。いつもお世話になっているクラフトマンの方に助言を求めた。このパターに変えてから横浜以降、本当にフィーリングが良くなってスコアにつながっている」。これまでサブで使っていた『スコッティキャメロン ツアーパター GSS ニューポート』をエースパターにして、上昇気流に乗っている。
そんな阿久津だが、先週のKBCでは“ロープ外”でも話題を呼んだ。第3ラウンド終了後、 会場で行われたHKT48のライブを見ていた阿久津がAKB48の名曲『恋するフォーチュンクッキー』のダンスを披露。その様子がJGTOのSNSにアップされて大きな反響があった。「切り取られて動画にあげられて、こんなバズるとは思わなかった(笑)」 と驚いている様子だ。
29歳の阿久津は、AKB48が全盛期の時に学生時代を過ごしていた。友人とともに握手会などにも参加していたという。「忘れたくても忘れられない、脳内にこびりついている曲ですね(笑)。谷原選手会長にも『副会長、踊ってましたね!』って言われましたし、こういう楽しいイベントにはどんどん参加していきたいですね」と白い歯をこぼした。
今大会は阿久津が高校2年時の2011年にツアーデビューを飾った思い出の地。「あの時は、右も左もわからない状況だった」。その年は、台風の影響で36ホールの短縮競技に。第2ラウンドで「69」をマークし、トータル3オーバー・23位タイに入った。
しかし、プロ転向後は2020年の43位タイが最高と相性は良くない。「このコースは毎年難しさに磨きがかかっている。この試合は本当にサバイバルゲームだと思う。苦い思い出しかないなかで、良い状態で今回は迎えることができたので、今年は楽しみです」。ツアー初優勝に向けてまずは好スタートを切り、苦手意識を払しょくしたい。(文・神吉孝昌)