学生ゴルフにもっとスポットライトを… 26年前にプロ入りの背中を押した日本女子学生優勝【原田香里のゴルフ未来会議】

ゴルフを愛するみなさん、こんにちは。原田香里です。日本学生ゴルフ選手権、日本女子学生ゴルフ選手権が加古川ゴルフ倶楽部(兵庫県)で行われ、東北福祉大2年の田村軍馬さんと中京大1年の神谷桃歌さんが優勝したというニュースを聞きました。
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが(このコラムで以前にも書いたことがありますね)1988年の日本女子学生で、私は優勝しています。大学4年の時でした。

学生ゴルファーにとっては一番大きなもので、大学生になった時、私も優勝したいと思っていました。というよりも、あわよくば4年間、全部勝ちたい、くらいの気持ちを持っていたのです。図々しいですね(笑)。

けれども、現実は厳しいものでした。いいところまでは行くのですが、優勝には至らないまま4年生になりました。実は大会のときにはすでに就職先も内定していたのです。プロテストに挑むことになったのは、優勝して最終プロテストからの受験資格がいただけたからです。1回限り、と決めてプロを目指すことにしたのです。

当時のプロテストは春と秋の年2回。ゴルフの師でもある父は、慎重な姿勢だったのですが、私は翌春に受けることにして、無事、合格。現在に至ります。裏を返せば、日本女子学生に勝っていなければ就職し、プロになっていなかった可能性は十分にあります。大会の結果を見て、そんなことを思い出しながら感じたことがあります。それは、学生ゴルフが話題になることが、残念ながらとても少ないということです。

男子も女子も、私たちの時代より若くしてプロの試合で結果を出す人は増えています。そのときに、〇〇大学在学中とか△△大学を卒業したばかり、などと大きく取り上げられることはありますね。松山英樹さんのように、大学在学中に「マスターズ」に出場し、プロに転向して優勝する。そんなニュースを聞くことはあるでしょう。

けれども、大学ゴルフについての話となると、きわめて露出が少ないのが現実です。日本学生、日本女子学生という頂点を争う試合でも、ゴルフメディアの一部に少し載るだけ。私たちの頃よりも、むしろ少ないくらいなのではないでしょうか。

以前と違って、大学のチーム単位でスポンサーをつけることができるようになった現在なら、なおさらのことです。スポンサーさんは露出することでメリットがあるし、学生側も露出が多ければ多いほどスポンサーさんがつきやすくなるのは当たり前の話です。

野球やラグビー、アメリカンフットボールなどは、たくさんの観客に見てもらうことが根付いています。アマチュアの試合であっても、その効果は大きく、大学自体のPRにもなるのは言うまでもありません。少子化のいまこそ、それも大事なことのはずです。もう少し、ゴルフに世界でもそういうふうにできるとよいのではないかと思いますが…。

私が大学に行ってよかったと思うことは、沢山のひととの出会いがあり、人とのコミュニケーションを勉強する経験ができたことが大きいです。人間形成しながら生活することを、体現しながら勉強していくことできる場だったな、と今になって思います。もちろん勉学も大切ですが。一生懸命やっている学生たちを応援する機会が広がるとよいのではないでしょうか。

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