
将来ツアーで活躍することを目指す若手女子ゴルファーに、賞金のかかった真剣勝負の機会を提供してここから大きく羽ばたいてほしい―。そんな思いで始まったツアー外競技「マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー」で腕を磨く“ネクストヒロイン”が、2024年度JLPGAプロテストに挑戦している。第1次予選・B地区に出場する鬼塚貴理に注目する。
今年で6回目の受験となる鬼塚貴理の姉は、プロスノーボーダーで2度の五輪出場経験をもつ鬼塚雅。幼少期はともにスキー場へ通い、練習に励んでいたが、8歳のころ「みんゴル」(ゲーム)にはまりゴルフへ移行。翌年には試合に出場するようになり、プロを目指すようになった。
昨年11月からはパーソナルトレーニングに通い始め、筋力強化にも励んでいる。トレーナーから「周りの選手は体重がある」と言われたことをきっかけに、1日4食生活もスタートし体重5キロ増にも成功。「増えたらキープするのは得意。でもこれくらいで止めとこうかなって思ってます(笑)」。筋力がついたことでドライバーの飛距離は平均230~40ヤードに伸びた。それと同時に「まっすぐいかないと意味がない」ことも痛感。フェアウェイキープ率アップに取り組んできた。
昨年末にはJLPGAティーチングプロ資格A級を取得。3年かけて講習を重ね、実技や筆記試験、面接を通過した。今後はレッスン活動ができるだけでなく、ツアー出場のチャンスもある。取得後は自身のスイング動画を見て「ここがおかしい」など気づくようにはなったが、細かい部分については「人に頼っています(笑)」。メリットを感じつつコーチと二人三脚で調整している。
プロテスト合格後の姿について、「考えておこっかな」と言っていた昨年に対して、今年は「QTで上位にいって、レギュラーツアーに出たい。日本で上位にいったらいつか海外に行けたらいいな」と目標を定めた。アスリート姉妹の妹が悲願成就を目指す。