パリ五輪で銀メダル獲得 トミー・フリートウッドは「トップの間」で球をつかまえる【世界基準の飛ばしテク】

瞬く間に速く美しく振り抜いていく、世界のトップ選手たちのスイング。決して真似はできないけど、見ているだけでワクワクしてくる。今回取り上げるのはパリ五輪で銀メダルを獲得したトミー・フリートウッド(イングランド)。欧州ツアーで7勝を挙げている33歳のスイングを、プロコーチの奥嶋誠昭氏が解説する。

フリートウッドが他のトップ選手と違うのは、ダウンスイングからインパクトにかけて、上体が右に倒れること。とても親近感が湧くスイングです(笑)。少し詰まったような動きに見えますが、しっかり左にターンしていきます。

アマチュアでスライスが出やすい人は、トップからいきなり上体が右に倒れてしまう。それに対して、フリートウッドはトップから、腰が左にスライドする「間」がある。クラブを振るスペースができるので、右に倒れてもボールがつかまるのです。

また、左手をかぶせてフックに握ることで、フェースローテーションが抑えられ、ラインを出しやすくなる。ボールが右に飛びやすい人は、フェースが開かないようにフックグリップで握り、トップから少し左にスライドする感覚を持つと、真っすぐ飛ぶようになりますよ。

■トミー・フリートウッド
1991年生まれ、イングランド出身。ロングヘアとヒゲがトレードマークで、欧州ツアー通算7勝を挙げている。2017年には欧州ツアーで年間王者となった。同年に22歳年上のクレアさんと結婚、愛妻家として知られている。パリ五輪にはイギリス代表として出場しながら、フランスのギャラリーから大声援を受けて銀メダルを獲得した。

■奥嶋誠昭
おくしま・ともあき/1980年生まれ、神奈川県出身。これまでに稲見萌寧や木下稜介のコーチを務め、2021年の東京五輪では稲見のキャディとしてバッグを担ぎ、銀メダル獲得をサポートした。現在は横浜市にあるスタジオ、『THE REAL SWING GOLF STUDIO』でプロやアマチュアの指導を行っている。

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●パリ五輪の男子ゴルフでは世界ランキング1位のスコッティ・シェフラーが金、トミー・フリートウッドが銀、松山英樹が銅メダルを獲得。関連記事では、松山とシェフラーのスイングについても奥嶋氏が解説している。

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